三代目JSB、『THE JSB LEGACY』で見せた「挑戦」と「持ち味」 彼ら“らしい”音楽性に迫る
3月30日、7枚目のアルバム『THE JSB LEGACY』を発売した三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBE。3月28日放送の『週刊EXILE』(TBS系)では、同アルバムの特集が組まれた。番組の中で、同作の発売についてメンバーのELLYが「三代目J Soul Brothersは、新しい挑戦を常にしていくグループ」と発言していたことが印象的だった。今回のアルバムには、確かにこれまでにない楽曲が盛り込まれている。ただし、そこには“三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBE”らしさもしっかりと存在しているのだ。
“三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBEらしさ”とはなんだろうか。はじめの頃は、ブラックミュージックをJPOPに変換したR&BやSOUL要素が強い楽曲が多く、ミディアムバラードも少なくなかった。しかし、徐々にEDM要素が強くなりはじめ、アップテンポの曲が増えていったように思う。パフォーマー+ボーカルというグループ体制のため、音源だけでなくパフォーマンスで魅せることを前提にした、“ノリやすい曲”が彼らの持ち味ではないか。
『THE JSB LEGACY』に収録されている楽曲を聴いてみると、要所要所で新しい三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBEが見てとれる。例えば『THE JSB LEGACY』のリード曲「Feel So Alive」は、彼らが公言する“新しい挑戦”の成果とも言える楽曲だろう。早めのBPMとお得意のEDM要素は健在だが、ELLYのガッツリとしたRAPが入ることでHIPHOP要素がプラスされ、新しいグルーヴが生み出されているのだ。またMVは“和とストリートの融合”がテーマになっており、「R.Y.U.S.E.I」「Summer Madness feat. Afrojack」に続く、ボーカルを含めた全員でのダンスという見どころも含まれている。
それ以降の曲も、非常に多角的なアプローチがなされている。「STORM RIDERS feat.SLASH」や「BREAK OF DAWN」ではロックテイストが際立つ凛々しいイメージが展開され、アフロジャックがトラックを手がけた「Summer Madness feat.Afrojack」や、ポッキーのCMでお馴染みの「Share The Love」は、彼らの十八番であるEDM色の強い“アガる”曲になっている。「Dream Girl」は、R&Bボーカルダンスデュオ、またソングライターとしても活躍するLL BROTHERSのTAKANORIが作詞とボーカルディレクションに加わることで、より聴かせるR&Bに。「J.S.B. DREAM」はHIPHOP要素が多分に盛り込まれた楽曲で、彼らのチャレンジ精神がうかがえた。一方で「Unfair World」や「Born in the EXILE」のようなミディアムバラードもしっかり収録され、初期の彼ららしさも忘れていない。