乃木坂46衛藤美彩と深川麻衣が考えるグループの現在地　「いろんな乃木坂を見せたほうがいい時期だと思う」

「個人でいただいたお仕事って、思いがけないジャンルのものが多い」（深川）

――ライブパフォーマンス以外の面では、2015年はメンバー個々のソロ活動でも、活躍の機会が増えた年だと思います。ソロでの活動では、どの方面を意識したいというのはありますか？

深川：私の場合は結構、個人でいただいたお仕事って思いがけないジャンルのものが多いんです。ACミラン・チャンネルでのサッカーのお仕事だったり、キャンパスノートアワードの審査員だったり。もちろん、自分からこういうことをやりたいなと思うものもあるんですけど、そういう思いがけない活動をさせてもらって、こういうお仕事も楽しいなと新たに興味が湧くということが多いですね。私だけでなく、乃木坂46のいろんなメンバーが専属モデルやバラエティ、舞台に出て行ったりという機会が増えたのは嬉しいです。それぞれの場所でメンバーを見た人が、「この子かわいいな、乃木坂46の子だったんだ」って知っていただければ、グループのためにもそのメンバーのためにもなると思うので、そういう輪が大きくなっていったらいいですね。

衛藤：たとえば伊藤かりんちゃんだったら将棋のテレビや雑誌で頑張っていたり、まいまいならサッカー、私だったら野球の侍ジャパンの番組だったり。それを見てくださっている方の中には、アイドルや乃木坂46のことをあまり知らない方も多いと思うんです。そうやってメンバーがいろんなジャンルに飛び出していけばその輪が大きくなって、乃木坂46という名前を知っていただくチャンスにもなりますよね。じゃあ、そういう場でどうしたらいいかってなると、メンバーみんなが個性を出していくっていうところに行き着くのかなと思います。自分自身でも、できることをアピールしていかないと。

――乃木坂46はMVや個人PVを始め、演技をする機会も多いですよね。演技への興味はいかがでしょう？

衛藤：私は小さい頃から芸能界には興味があったんですけど、具体的に演技を意識し出したのは乃木坂46に入ってからかな。乃木坂46では本当にいろんなことをさせていただいているんですけど、去年出演させていただいたミュージカル『Mr.カミナリ』が自分の中では本当に大きな転機でした。自分の口からこれを目指したいってはっきり言うのは、ちょっと怖いじゃないですか。でも私は将来ミュージカル女優であったり、そういう道に進めたらいいなって明確に思ったくらい、自分のなかで大きいものでした。すごく勉強にもなったし、これをやりたいなと強く思えるものに出会えたのは大きいと思います。

――衛藤さんは昨年の『Mr.カミナリ』に続いて、今年は『じょしらく』の出演もありました。

衛藤：はい、それも全部つながっていて。『じょしらく』は原作もあって、乃木坂46のメンバーとの舞台だし、トリプルキャストだったので、『Mr.カミナリ』とはまた全然違うんですけど、そうやっていろんなかたちの舞台に出たいなと思いますね。10月にやっていた舞台『すべての犬は天国へ行く』も観に行きましたが、出演していたメンバーがすごい羨ましくて、「私も出たい！」と思いました。来年もそういう機会があったら頑張りたいですね。

深川：メンバーが出ている舞台を観に行くと、「いいなあ」と思いますね。役に挑戦することで、普段の自分とは違うものを見てもらえるし、吸収するものも大きいだろうし。『すべての犬は天国へ行く』でも、共演の役者さんたちから刺激を受けたという話も聞いたし。度胸なんかもそういう場に立たないと培われないですよね。

「アイドルのいいところって、いろんなことをやらせてもらえるところ」（衛藤）

――ソロでの活動は、いつかグループを離れた時のための準備でもありますよね。そうした一人の芸能人としての将来像は思い描いていたりしますか？

衛藤：何も考えてないわけはないと思うんですけど……、そうだなあ。たぶん、初めからこういう方向に行きたいと思ってその通りにいくというよりは、活動していく中で思わぬところでお話が来たり、それから出会った人の縁だったりというのが大きいのかなと思います。

――今、目指しているものにそのまま向かうというよりは、思わぬところで将来につながっていくイメージですね。

衛藤：うん、つながっていくだろうって信じるしかない。だから今が大事なのかなって思います。アイドルのいいところって、いろんなことをやらせてもらえるところなので、自分でこれはやりたくないとかは言いたくなくて。いただいたお仕事はチャレンジ精神で全部やってみて、それでやっぱり向いてないなと思うかもしれないし、興味が出るかもしれないし。そういうことが5年後、10年後につながると思ってるので。