マーク・ロンソン来日記念特別対談
マーク・ロンソン×DJ KAORI 日米のトップDJが語るクラブシーンの20年
ブルーノ・マーズをフィーチャリングしたシングル『Uptown Funk』が全米ビルボード・チャート首位を射止めたマーク・ロンソンが、去る3月下旬に来日を果たした。ニューアルバム『UPTOWN SPECIAL』にまつわる話はもちろん、今回は、ニューヨーク時代に数々のパーティを共にした盟友、DJ KAORIとのスペシャル対談をRealSoundで行った。日米を代表するトップDJ/クリエイターのふたりの濃密なトークをご堪能あれ。(渡辺志保)
――互いにニューヨークでDJ活動をしていたという共通のキャリアをお持ちですが、おふたりの出会いは?
マーク・ロンソン(以下、マーク):出会ったのは95~96年頃だったかな?
DJ KAORI(以下、KAORI):もう20年近くの仲になるんだね。マークと初めて知り合ったのはニューヨーク。その頃、本当に数え切れないくらい、同じパーティーでDJをしていたんです。
マーク:そうそう。その頃はKAORIのほかにストレッチ・アームストロング、ジュールス、マイティマイ、HIRO NYCにDJ MASTERKEY……いつも5~6人くらいのDJが集まって一晩中クラブで回していたよね。ひとつのジャンルにとらわれず、新譜のヒップホップ以外にもハウスやレゲエ、ダンスホール、ファンク、ディスコ、なんでもプレイしていた。とくにKAORIのDJプレイはいつも秀逸で、聴くのが楽しみだったよ。
KAORI:多いときは週に2~3回、同じパーティで回すこともありましたからね。振り返ってみると、当時のパーティの数こそとても多かったけれど、今みたいにたくさんのDJがいたわけではなかったから、本当によく働いたな、という感じです。
マーク:あの頃はいい時代だったね。お客さんは純粋に音楽を楽しみにクラブに来ていた。今じゃお客さんはフロアやVIPエリア、ソファ席なんかに散らばっているけど、あの時はフロアでひとつになってみんな一緒に踊ってたよね。