和田 唱が語る、ポール・マッカートニーへの“愛” 「いつも祈りながらライブを観ている」

「いつも最後、最後って言われますけど、僕は最後とは思わないんですよ」

――和田さんの年代で90年代のライブを観ているのは、かなり貴重ですよね。当時10代だったと思いますが、どんな気持ちで観ていたんですか。

和田:当時はビートルズ大好きになって、まだまもないときでしたね。中学1年の頃から好きだったんですけど。1990年のライブは、結果的にビートルズ以来の来日公演だったんで。僕的にはビートルズの来日の時は生まれてなかったですけど、ポールの来日はちゃんとリアルタイムで間に合った! という喜びが大きかったです。あのときは、いろんな雑誌で最後の大物とか、これが最初で最後の来日だとか言われてたから。伝説の人を見に行くんだ、っていう感覚でしたね。このときはビートルズの曲は完璧に覚えていましたけど、ポールのソロの曲は今思えばまだ数曲しか知らないっていう状態でした。だから知らない曲が多くて、ライブで好きになった曲もいっぱいありましたね。「007死ぬのは奴らだ」とかはライブで初めて聴いた曲で、すごい好きになったので。ライブで初めて聴いてすぐ覚えた感じで、やっぱりすごいソングライターだなって思いますね。その後の1993年は、僕もうポール・マニアだったんで。ポールのことは全部知っている状態で行きました。そのときは高校生になってました。

――でも、高校生でポールファンって、なかなか渋いところですよね。

和田:そうですね。やっぱり中2でビートルズとかポールに行っているやつはいなかったですね。1993年のときは仲良かった友達と行ったんですけど、他のやつらは全然ピンときてなかったみたいですね。あの頃まではまだ、ビートルズとかポールって言っているファンのなかでは、僕は一番若い部類だったと思います。でも今では、僕よりも若い世代の人もいるじゃないですか。みんなビートルズもポールも好きだし。それはすごいなって思います。

――どういうところが10代の和田さんに響いたんでしょう。

和田:まずポールのルックスが好きだったんです。ロックを好きになるのに、ものすごく入りやすい入り口だと思います。ビートルズも、ポールがいるかいないかでだいぶ変わるんじゃないかな。可愛らしいじゃないですか。あれがいいんでしょうね。だから子ども心に、すっとビートルズに入っていけたし。そしてなによりも曲、ですよね。いい曲の打率が高い。それがビートルズのすごいところだと思うんです。普通アルバムを買うと、3曲も好きな曲があったら、それはかなりいいアルバムっていう印象になるじゃないですか。ビートルズの場合はそれの打率がすごい高いですね。

――たしかにそうですね。

和田:ビートルズのことに詳しくなっていくと、この曲はジョンが作ってて、この曲はポールが作ってて、と覚えていくじゃないですか。今でこそジョン・レノンも大好きなんですけど、中学生の頃はポールの曲のほうがキャッチーだし、断然好きなのが多くて。ルックスもかっこいいし、キュートで、これだけの曲作れて、しかもシンガーとしても素晴らしいですよね。野太いシャウトもできるし、すごくソフトにも歌えるし、作る曲もハードなものもあれば、これ以上ないほどに優しくて切ないメロディも作る。あれだけの楽曲を生み出せて、あのチャーミングさ。あれを兼ね備えているということはすごいなって思うんですよね。しかもいまだにアイドルなんですよ。そして、いまだに世界中でスタジアムでコンサートができる、あの動員力。今言った条件を満たしている人は、もうポールだけなんです。

――これはポールならではだなと感じる曲だったり、ポールらしさというとどんなところだと思いますか。

和田:ポールって、すごい才能なのに、何これ? って曲も作るんですよ。キレッキレだなってときと、何だよこれっていうときとがあるところがまた面白いですね。もしかしたらそこにロックを感じるのかな。これもまたよく言われることで、僕はノーと言いたいんですけど。とにかくポールは完璧主義者すぎるところが苦手みたいな、ロックファンも中にはいるわけですよ。俺全然思わないんですよ。もっとちゃんと作れよ!って思う曲も多々ありますから(笑)。その二面性がいいんじゃないかなぁ。最近はすごく充実していると思いますけどね。僕は割と時間かけて作ってほしいですね。『タッグ・オブ・ウォー』とかすごく好きですね。

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