嵐・二宮和也はどんな音楽的挑戦をしてきた? 作詞・作曲も手がけたソロ曲を振り返る
嵐の中で一番の演技派として知られる一方、自身で作詞・作曲も手がけるなど、音楽的才能も持ち合わせた二宮和也。ライブではゆずやコブクロ、GReeeeNといった王道的なJ-POPをカバーしてきた彼は、自身のソロ曲でどんな表現を紡いできたのか。【嵐・相葉雅紀はどんな音楽的挑戦をしてきた? バリエーション豊かなソロ曲を振り返る】【嵐・大野智はどんな音楽的挑戦をしてきた? 歌唱力を活かしたソロ曲を振り返る】に続き、今週は二宮和也のソロ曲について、アルバム収録曲中心に振り返ってみたい。
嵐のアルバムにメンバーのソロ曲が収録されるようになったのは、2005年8月リリースの『One』から。同アルバムで二宮は、シンガーソングライターの磯貝サイモンがメジャーデビュー前に提供した「秘密」という楽曲を披露。軽やかな旋律のピアノとストリングスが印象的なトラックに乗せて、飾らない歌声を聴かせる正統派ポップスで、親しみやすさを感じさせる仕上がりだ。
翌年リリースの『ARASHIC』には、ソロではないが二宮和也がメインとなる「キャラメル・ソング」という楽曲を収録。ヒップホップ/R&Bのシンプルなビートに、メロディアスなギターアルペジオやシンセのサインウェーブなどを重ねた優しいトラックが特徴的で、二宮の語りかけるような歌唱が温かく響くバラードだ。
続く『Time』(2007年7月)と『Dream "A" live』(2008年4月)の初回限定ボーナス・ディスクには、それぞれ「虹」と「Gimmick Game」という楽曲を収録。「虹」では人気作曲家の多田慎也とタッグを組み、自ら作詞を担当し、「Gimmick Game」では作詞・作曲を担当するだけではなく、編曲にも参加している。「虹」は二宮ソロ曲の代表作とも言われる作品で、切ない歌詞とメロディが胸に迫るピアノ・バラード。ライブでは弾き語りも披露している。一方で「Gimmick Game」は、ヒップホップをベースにしたトリッキーなトラックに、女性目線の歌詞を乗せた意欲作。これまで良質なポップスを追究してきた二宮が、この作品では異なる一面を見せている
2010年8月リリース『僕の見ている風景』には、同じく二宮が作詞・作曲を手がけた「1992*4##111」という、タイトルが暗号になった楽曲を収録。ブラック・コンテンポラリーを基調としたメロウでポップな一曲で、サビでは二宮のファルセットを堪能できる。ちなみにタイトルを当時のauの携帯電話で打つと、タイトルの本当の意味である「ありがとう」という文字が読めた。