JYJ、日本初シングルが好セールス達成 実力派グループとしての威信示す

参考:2015年1月19日~2015年1月25日のCDシングル週間ランキング(2015年2月2日付)(ORICON STYLE)

 上位7位までが男性グループというのは、今どき珍しい出来事です。しかも1位のKAT-TUNが19万枚、2位のJYJが13万枚というのは、これまた今どきにしてはなかなかの好成績。3位のB1A4も69000枚弱でして、決して悪くない。しかしKAT-TUNはCDを3種類で展開し、B1A4も同様にしながら、さらに握手会参加応募チケットも付けちゃう、いわゆる購入特典商法をそこそこ盛大に繰り広げていまして、それに比べるとJYJはCDとしては一種類のみという、まあわりと控えめな商品構成に見えます。

 そういう意味では、JYJは2位とは言え、他グループの動向などどこ吹く風というクールきわまりない動きをしていると思ってしまう人もいるでしょう。しかしあにはからんや、KAT-TUNもJYJも、別形態の追加発売を行うなどして初動に弾みを付けようとした形跡がありまして、やはり水面下ではなかなか熾烈な戦いが繰り広げられていたようです。ちなみに少しだけ関係ある話を付言しておきますと、JYJが発売した追加商品である「ミュージックカード」については、ちょうど昨日、オリコンから「今後は集計対象としない」という発表が行われまして、せっかくCDをプレスするよりも安価に売り上げ枚数をかさ増しできるドーピング的かつエコな商材だったのに、レコード会社各社としては今後、また違った販売手法を模索せねばならなくなるでしょう。

 ちなみにKAT-TUNは「Dead or Alive」という曲名が昨今の「イスラム国」人質事件を連想させるため歌番組での歌唱が見合わせられたという噂もあって、なかなか苦しい状況にあったとも言われています。最近のミュージシャンは政治的な正しさにまで考慮しながら歌わねばならず大変なことだなと思うわけであります。ただ結果としてKAT-TUNはJYJの13万枚に対して19万枚というそれなりの大差を付けることに成功してますので、「KAT-TUN必死だな」という面白半分な下馬評には、それなりの信憑性しかなかったと考えてもいいかと思います。ただKAT-TUNがここ最近のシングルと同様に15〜17万程度の売り上げだったとしたらJYJとはもう少し僅差になっていたはずで、JYJがどのくらい売り上げるか未知だったせいもあり、ジャニーズ陣営がそれなりに手を尽くしたのは間違いないでしょう。そのおかげでKAT-TUNというグループとしては20万枚に手が届きそうな記録を残せたわけで、これはこれで大切な実績としていくのがよいかと思います。

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