『アイドル楽曲大賞』アフタートーク(後編)
4人の論客が予測する、2015年のアイドル楽曲とシーン「作り手にはまだまだ頑張ってほしい」
「スターダスト勢が抱えている一番のジレンマは、現場が少ないこと」(ガリバー)
ーーAKB48グループ+乃木坂46だと、メジャー部門10位の「何度目の青空か?」が最高位ですね。(AKB48グループのみだと「希望的リフレイン」のメジャー部門32位が最高位)
ガリバー:乃木坂46は、こんなところかな、という感じですね。
岡島:乃木坂46の楽曲は基本的に良いものが多いんですけど、2014年は突出したものがあんまりなかった印象ですね。
ガリバー:今年も悪くなかったんですけど、「君の名は希望」が良すぎた、というところはありますね。乃木ヲタはみんな「良い曲がこない」とやきもきしています。
ピロスエ:今のJuice=Juiceと全く同じですね(笑)。一年目が良すぎて、今はカントリー・ガールズとアンジュルムの新曲がすごく良かったがゆえに、Juice=Juiceがハロプロの中で割を食っている感じになってしまっています。
岡島:チームしゃちほこも、いろいろな挑戦をしているにもかかわらず、メジャー部門11位とそれほど高い順位にいきませんでしたね。
宗像:僕の楽曲大賞のイメージだと、しゃちほこの「いいくらし」みたいな曲が上に来ると思っていたから意外でした。僕は、去年渋谷のHMVが再オープンした時にHMV限定の『いいくらし』のアナログ12インチ版を買いに行きました。そこまでさせるエネルギーがこの曲にはあると思います。
ーーたしかに、「いいくらし」は目立って評判が高かった印象はあります。
ガリバー:スターダスト勢が抱えている一番のジレンマは、現場が少ないことです。あっても当たらないし、フリーライブは人が多すぎてカオスなんです(笑)。私立恵比寿中学にも同じことがいえますが、ももいろクローバーZ以降のスターダスト系は、曲はみんな良いのに、いかんせん現場に行くハードルが高いから新規が増えにくいのかも。大阪のたこやきレインボーも最初のイベントから数百人集まる様な状況です。
岡島:しゃちほこの現場は、DJがミックスするように楽曲を繋げていくんですけど、いかんせん曲がチャレンジング過ぎて繋がらないし踊りにくい、というなかなか難解な感じでした(笑)。ヲタはももクロ流れっぽい、色分けされたサイリウムを持った人たちが多い印象なんですけど、曲ごとに雰囲気が違うから、なんか動きづらそうだなーと(笑)。曲単体はいいんですけど、ライブのグルーヴ作りが難しそうで。あと、今年の区切りに入らなかったんですが、ゲスの極み乙女。の川谷絵音が作曲で、元電気グルーヴのCMJKがアレンジをしている「シャンプーハット」は良い曲でした。薬局でかかってるのを聴いてハッとなったのを覚えています。