メジャーレーベルが争奪戦中!? Shiggy Jr.がシーンの枠を超えて愛される理由

 また、音楽ジャーナリストの柴那典氏は、同バンドの楽曲面・音楽性についてこう語る。

「最近のインディーシーンは成熟したリスナー向けの真面目なバンドや、変化球のポップソングが多いのですが、Shiggy Jr.は直球のポップソングを自分たちで作り、それを歌えるという貴重な才能の持ち主です。ブレイクのきっかけがmona recordsのオーディションということもあり、下北沢系のインディーポップという印象が強かったのですが、新作の『LISTEN TO THE MUSIC』では、エレクトロ・ポップ風の楽曲など、多彩な音楽性に挑戦しており、池田のコケティッシュな歌声を活かしたパーティー・ミュージックを上手く作っています」

 さらに、Shiggy Jr.の活動スタンスについて、メンバー自身も影響を受けたことを公言しているRIP SLYMEのキャリアを引いて次のように解説した。

「デビューしてきたときのRIP SLYMEに近いのかもしれません。彼らはヒップホップシーンの出自で、ヒップホップマナーに沿ったグループでしたが、メジャーのフィールドに上がるにつれて、良い意味で『軽さ』が出て、ポップソングをやることに振り切った。リスナーが自分たちに求めているものを敏感に感じ取り、それに合わせて作ることができるという、『楽しく、軽く、でもちゃんと柔軟で音楽愛のあるグループ』なんです」

 Shiggy Jr.がメジャーのフィールドで活躍する日も、そう遠くはないのかもしれない。

(文=編集部)

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