疑似演奏からトラックメイキングまで 進化を続ける最新の音楽アプリ10選

 最後に本格的なDAWアプリをふたつご紹介。「Cubasis」はDTMソフトの古参、CubaseをiPad用に最適化したポータブル・ミュージックプロダクション・システム。シーケンサーで演奏したメロディやリズムをレコーディングから編集、ミキシングまで一貫して行うことができるアプリだ。Steinberg社のバーチャル音源「HALion Sonic」をベースにした70を超える音源を搭載。200以上のMIDIドラムループや10を超えるエフェクトを搭載したミキサーなど、このアプリひとつでかなり手の込んだ楽曲作りを行うことができる。また制作したプロジェクトファイルはPCのCubase上から開くことができるので、フレーズのモチーフはiPadで作り、微調整はPCからなんてことも可能だ。もうひとつ、「BeatMaker 2」はDAW機能をもったサンプラーアプリ。音源を読み込んだらサンプルパッドに貼り付け、あとは好きなタイミングでパッドを演奏するだけで簡単に楽曲を制作することができる。もちろん編集・加工も思いのまま。先に紹介したiKaossilatorや既成曲のフレーズを読み込めば、あとはアイデア次第でどんな曲でも作れてしまう。メーカーサイトでは詳細な「日本語マニュアル」も配布しているので、はじめてサンプラーを使う方やDAW初心者でも安心だ。

 以上、様々なタイプの音楽アプリを紹介してきた。無料のものから5000円を超えるものまでその内容は様々だが、気になったものはぜひ実際にダウンロードして思う存分いじり倒してみて欲しい。

(文=北濱信哉)

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