ホルモン「豚汁販売」チャリティーに5000人超 ミュージシャンたちの復興支援続く

ホルモンのイベントでは、家族連れの来場者も多かった。

 ミュージシャンが個々で独自のチャリティー企画を行うことも多い。SEKAI NO OWARIはラジオ番組『SCHOOL OF LOCK!』と「若い世代が気軽に参加できる持続可能な支援を立ち上げたい」とのコンセプトのもとに、東日本復興支援チャリティー・リストバンド「STAY STRONG」を共同制作。2011年8月の第1弾モデルの発売に始まり、現在発売中の第3モデルまで、募金総額は1400万円を突破している。4月12日からは第4弾モデルが、全国アリーナツアー2014『炎と森のカーニバル -スターランド編-』の会場などで発売中とのことだ。

 海外からの音楽による復興支援では、ボランティア活動を主軸とした世界的音楽イベント『Rock Corps』に注目が集まっている。同イベントは、音楽の力で社会貢献活動への参加を邁進しようと2003年にアメリカで誕生、これまで世界9カ国27都市で開催されてきた。東日本大震災のボランティア活動を促すため、9月6日には福島市のあづま総合体育館にて開催、国内3組と海外1組の計4組の一流アーティストが出演予定で、全国から約4000人の参加を見込んでいる。イベントチケットは、相馬市の仮設住宅での野菜販売への協力や、相馬市や新地町でのがれき撤去、いわき氏での農業支援など、ボランティア団体が被災地を中心に実地している約100の活動に4時間取り組むことで手に入れることができる。なお、同イベントがアジア圏で開催されるのは初めて。(参考:福島民報『9月に福島で「ロックコープス」 復興支援、アジア初の音楽イベント』

憧れのホルモンと握手し、嬉しさのあまり涙をこぼす少女の姿も。

 1980年代に行われたチャリティー・コンサート『ライヴエイド』や、アメリカの著名なミュージシャンが集って制作した「ウィ・アー・ザ・ワールド」発表以降、熱心に社会的な貢献を行うことがポップスターの役割のひとつであるといった認識が定着してきた。日本でも90年代半ばからそうした流れが顕著になり、社会貢献を目的にミュージシャン同士が横の連携を深めることが増えている。東日本大震災から3年経った現在、今なおミュージシャンたちの復興支援が活発なのは、そういった文化をしっかりと育んできたからこそだろう。創意工夫を凝らした彼らの活動によって、被災地支援の輪がさらに広がるきっかけとなることを期待したい。
(取材・文=松田広宣/写真=浜野カズシ)

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