でんぱ組.inc『カップヌードル』CM出演で知名度拡大 次のステージは“本格エンタメ路線”か
また、昨年9月にリアルサウンドにて、プロデューサーのもふくちゃんにインタビューをした際、彼女はでんぱ組.incについて以下のように語っていた。
「(アイドルイベントではなく)ロックバンドが出るような普通のライブイベントに出演したら、想像よりずっと反応がよかったんです。これはもう何年か前の話ですが、その当時から『おや!? このリアクションなら……』という確信めいた予感がありました。だから、本人たちのキャラクターや楽曲の方向性は変えないで、狙う場所を変えたんです」(参考:「でんぱ組.incはルサンチマンに火を付けて飛んでいる」メンバーを奮起させた“屈辱”とは?)
現在のでんぱ組.incの活躍を見る限り、その戦略は功を奏してきたといえるだろう。さらに、『「物語性の先に辿りつきたい」でんぱ組.incのプロデューサー・もふくちゃんが語るアイドル論』と題されたインタビューでは、でんぱ組.incの次なる目標についても明かしていた。
「でんぱ組.incについて考える際、自分の趣味や好みを入れつつも、かなり世間の動向を見て決めているんです。だから、世の中が物語を求めているのなら、物語を作らないといけないと思う。でも理想を言えば、物語性を乗り越えた先にある領域に辿りつきたい、本当の意味でエンターテインメント性の高いものや楽曲の力で勝負したい、という希望はありますね」
武道館公演の達成など、アイドルにとっての夢物語を次々と現実のものにしてきたでんぱ組.inc。現在はより幅広い層に向けて、物語性ではなく、エンターテイメント性の高さで訴求する段階に入っているのかもしれない。カップヌードルのCMに出演したことは、その第一歩といえそうだ。
(文=編集部)