アイドルから松崎しげるまで……意外なプロデュースワークに見る亀田Pの「真の武器」

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『愛のメモリー(発売35周年 アニバーサリーエディション) [Single, Maxi](エイベックス・マーケティング)』

 楽曲ヒットの裏にはさまざまな要因があるとしたら、そのひとつは間違いなくプロデューサーの存在だ。そして昨今のJ-POP界で、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いで活躍中のプロデューサーといえば、この人、亀田誠治。昨年はNHK Eテレ『亀田音楽専門学校』に出演したり、映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』で、劇中歌の製作を一手に引き受けたりと、彼の名前を目にする機会も多かったわけだが、何より本業のプロデュースワークでは、手がけたアーティストは20組以上。この数字がいわゆる一般の音楽プロデューサーにとって、多いか少ないかは別として、その作業量はやはり相当なものになるはず。名実ともに、日本を代表するプロデューサーの一人といえよう。

 これまでに本当に多くのアーティストを手掛けてきた彼だが、その歴史を紐解くと、中には現在の彼からするとちょっと意外に感じるような名前もチラホラ。そのひとつがアイドルや声優アーティストたちだ。例えば、1989年~1994年に活動していたCoCoにはデビュー直後から関わっており、参加楽曲は20曲以上にのぼる。初めて編曲に参加したというシングル『夏の友達』は、アイドル感満載の1曲。当時の楽曲らしいキラキラしたアレンジが印象的だが、そのひとつひとつに『亀田音楽専門学校』内で話題にしていた“キメ”や“転調”が活かされ、“亀田節”の教科書的な楽曲だったことがわかる。

CoCo:夏の友達(CD音源)

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