海外ではすでに大スター ワン・ダイレクションは「洋楽復権」の切り札となるか?

 CDの全世界トータル・セールスが3500万枚、日本でも累計100万枚を突破するなど、デビュー時から世界中を席巻しているイギリスのボーイズ・グループ、ワン・ダイレクションが、1月14日よりNTTドコモ「ドコモの学割2014」のテレビCMに出演し、お茶の間での認知度が高まってきている。

 同CMは、メンバーがそれぞれ普通の学生として過ごしていた3年前の日常を語るシーンの後、ライブ会場で満員の観客の前に立つ彼らの姿が映され、「たった3年で人生は変わる。」というキャッチコピーが打たれる「Message from 1D~たった3年で人生は変わる。~」篇からスタート。1月31日からは、メンバーのナイルにスポットを当てた「Message from 1D・ナイル」篇が放送されている。

「Message from 1D・ナイル」篇(30秒)

 ワン・ダイレクションはこれまでも来日の際、空港にファン数百人が集結したり、初来日公演のチケット25000枚が即日完売したりと、女性ファンを中心に盛り上がりを見せていた。しかし、海外での圧倒的な人気と比すると、日本での知名度はまだまだ低いのも事実。ワン・ダイレクションの動向に詳しい音楽ライターの麦倉正樹氏は、彼らの海外での評価と、日本でのプロモーションについて次のように分析する。

「ワン・ダイレクションは、2012年のロンドンオリンピックの閉会式でパフォーマンスしたことで、イギリスのロック・ポップス史の流れの中に位置づけられた、いわば正統派のグループであるという認知が高まり、世界的な人気を確かなものにすることに成功しました。若い女性ファンが多くアイドル的な人気も高いのですが、もともとが歌番組のオーディションで結成されたグループということもあり、歌唱力の高さも折り紙付きです。彼らは現在、世界で一番人気のあるボーイズ・グループといって良いでしょう。ところが日本では、あまり大々的なプロモーションはせず、じわじわと人気を高めてきている印象があります」

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