マエケン、奇妙、ジャンク……男性シンガーソングライターの「新しい波」を追う

■高橋優
 ストリートミュージシャンとして出発し、2010年にメジャーデビュー。ギターを掻き鳴らしながら、メッセージ性の高い歌詞をシャウトする姿は、しばしば「現代の尾崎豊」とも評される。2013年は初の武道館公演も成功させ、さらなる活躍が期待される。

高橋優『同じ空の下』

■ジャンクフジヤマ
 山下達郎を彷彿とさせる、というか本人かと聞き間違えそうになるほど、その遺伝子を色濃く受け継いだシティポップの急先鋒。サウンドのみならず、ジャケットのアートワークやソバージュヘアなど、随所に80年代の香りをまとっている。そのあたり完全に“狙って”いるのは間違いないが、それが逆に目新しくもある稀有な存在。

ジャンクフジヤマ『あの空の向こう側へ』

 このほか、間もなく復帰が発表されている星野源や、「USEN HIT J-POPランキング」で1位に輝いた秦基博らの活躍も、忘れてはならない一例。改めて「個性派SSW」シーンが活況だったことがわかる。

 毎年何十組ものアーティストがデビューし、しのぎを削る音楽業界においては、世間の注目を集めることすら至難の業。メディア露出や大型タイアップの後押しを受けて、そのときばかりは売れたとしても、いわゆる“一発屋”で終わる懸念はぬぐえない。そこにきて、ほかとは違う「個性」を持っていることは何にも代えがたい強みである。たとえ爆発力はなくても、良質なリスナーに愛され、息の長い活動が望めるからだ。

 来る2014年は果たしてどんな「個性」が現れるのか、楽しみに待ちたい。
(文=山下弘美)

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