『ウチカレ』脚本は浜辺美波ありき!? 『チェンソーマン』などギリギリを攻める台詞の数々

『ウチカレ』は浜辺美波ありきの脚本に?

「私が恋をするからそれをネタに書けばいい! オタクで腐女子が恋をしたら面白くないか?」
「やった~! あんたが恋をする!」

 母ちゃんの見栄の象徴でもある港区のタワマンから、“ユニシロ”がある“南十条”へと都落ちしないために、意気投合した碧(菅野美穂)と空(浜辺美波)。……のはずが、イケメン整体師・渉(東啓介)に母娘で恋に落ちるという恋愛バトルの火蓋が落とされるという、まさかの展開で幕を閉じたドラマ『ウチの娘は、彼氏が出来ない!!』(日本テレビ系)第1話。

 1月20日放送の第2話では、碧の恋はたった3日で終わりを告げ、空の恋への初陣が中心に描かれることとなる。脚本を手掛ける北川悦吏子は、オンエアを前に「相変わらずギリギリのとこ、攻めてます」とツイートしていたが、その言葉の通りに普通の恋愛物語なわけはなく、朝ドラパロディーやキムタクの名言が飛び出した第1話とはまた別ベクトルの“ギリギリ”な内容だ。

 それは、ビッグサイトでエロい漫画を買ってくるレベルのオタクである空のキャラクターが最大限に活かされた漫画ネタ。第1話で碧が空の好きな漫画の種類を「血みどろの漫画とか男同士がイチャイチャする漫画」と雑に説明するシーンがあるが、この「血みどろの漫画」の一つが『チェンソーマン』。空は、陽キャを装いながらも隠れオタクだった入野(岡田健史)と『週刊少年ジャンプ』に連載中(実際は第1部が完結し、今後『少年ジャンプ+』で第2部がスタート予定)の『チェンソーマン』をきっかけに距離を近づけることとなる。

 『別冊カドカワScene 04』のインタビューで、北川は今回『ウチカレ』に浜辺をキャスティングした理由に、朝ドラ『半分、青い。』(NHK総合)に出演していた佐藤健から「オタクだったら浜辺美波さん、いいよ! 本物だから! 本物のオタク! そして、女優としてもいいと思う!」と推されたのがきっかけにあると明かしている。

 そんな佐藤の言う通りに、浜辺は漫画好きで有名であり、好きな作品にこの『チェンソーマン』を挙げているほど。浜辺美波ありきの脚本なのかは分からないが、親和性抜群の、彼女のバックグラウンドを知っていればニヤリとさせられるシーンに変わりはない。『ジャンプ』での連載からアニメ化を夢にする入野が、イラストの上手い空に「一緒に漫画描かないか? 俺がストーリーで、そっちが作画。2人で『ジャンプ』のてっぺん取るんだ」と誘う、強烈な『バクマン。』パロディでCMへ、というのもユニークな演出だ。

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