Leolaが語る、『LOVE,LIFE & LAUGHTER』に込めた思い「この3つがあればハッピーになれる」

Leolaをハッピーにする“3つの要素”

 昨年7月に1stアルバム『Hello! My name is Leola.』をリリースし、初のワンマンで全国8カ所をツアーしたLeola。キュートな彼女の人柄がそのままにじみ出た朗らかなボーカルと、友人のように寄り添ったり、さりげない助言をくれる曲は、デビュー以来若い女性の心を掴み、CMやドラマに多く起用された。とくに、ミランダー・カーが出演するサマンサ・タバサ2016年秋冬のテレビCMに起用された2ndシングル表題曲の「Let it fly」は、シンガーLeolaの名を大きく響かせた曲となり、2年経った現在も音楽動画コミュニティ「TikTok」で「Let it fly」を使った動画が3万件以上投稿されているという。初々しく、不器用な恋心を綴ったラブソング「Let it fly」、またキラキラとした宝石のような想いや一瞬を詰め込んだ曲たちは、Leolaのひとつの魅力となった。

 そして、1stアルバムから1年を経てリリースされる、初のミニアルバム『LOVE,LIFE & LAUGHTER』は、瑞々しく爽やかなLeola節は健在ながら、大人の横顔も見せてくれる作品となった。これまでは多彩な作家陣と組んで曲を世に送り出してきたが、今回はプロデュースにEIGO、作曲は「Let it fly」等を手がけたsenttentというタッグで1枚を作り上げている。新たな挑戦と、深みある表現とをじっくりと育んだ作品だ。Leolaの第2章として、今どのような思いでいるのか話を聞いた。(吉羽さおり)

「『Let it fly』に次ぐ楽曲を作りたいと思っていた」

ーーリアルサウンドの登場は、1stアルバム『Hello! My name is Leola.』以来、1年ぶりとなります。この1年は、アルバムリリースや初のワンマンツアー、さらにEXILE THE SECONDのツアー『EXILE THE SECOND LIVE TOUR 2017-2018 “ROUTE6・6”』にゲストコーラス&ボーカルとして参加して、またちがった景色を見る時間でもあったと思います。アリーナ規模の会場でのライブは、Leolaさんにとってどんな経験となりましたか。

Leola:ツアーの初日が神戸だったんですけど、それまで出演することが発表されていなくて、どんな反応が返ってくるのかドキドキしました。初めてのアリーナでのツアーということで、すっごく緊張していて。しかも出た瞬間の歓声が本当に凄まじくて、耳の中が埋まってしまうくらいの大きさでした。自分が予想していたものをはるかに超えていたんです。こんなにちがうんだということと、先輩たちがいつもやっていることのすごさを改めて感じましたね。ここでいろんなことを盗んで、自分の活動に持って帰らなければと思いました。

ーー負けず嫌いのLeolaさんとしては、闘志に火がつきそうですね(笑)。

Leola:そうですね。並びたいとか、追い越したいとまでは思わなくても、背中を追いかけなきゃなと。

ーーそういう経験のなかで、今回とてもいい作品ができましたね。ミニアルバム『LOVE,LIFE & LAUGHTER』は、新たな面が見えると同時に、Leolaさん節と呼べるものも、色濃く出ている作品となりました。今回は全曲、プロデュースがEIGOさん、作曲がsenttentとのタッグで作っていますね。

Leola:今回は、1枚をチームで作っていくということに初めて挑戦してみたんです。作曲に関しては自分も参加しています。EIGOさん、senttentさんといろいろ話しながら、トータル的なバランスも考えながら作ることができた1枚になったかなと思います。

ーーとくに作曲でsenttentさんにお願いをしたのは、何が大きかったのでしょうか。

Leola:今まで作ってきたなかでも、密にコミュニケーションがとれていましたし。あとは、senttent=藤本藍ちゃんは、楽曲制作だけではなく、ライブでもサポートしてくれているのもあって、一緒にチャレンジしてみたいと思ったんです。今回は、特に「Magic Clap」では、普段のsenttentとは毛色のちがうことを要求したりもしています。senttentとしてのチャレンジもしてくれたと思うし、Leolaとしてのチャレンジにもなったので。一緒に挑戦してみようという気持ちが共有できたのは大きかったですね。

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ーー「Magic Clap」はモータウンっぽい香りのする曲に仕上がっていて、新鮮です。

Leola:ちょっとシティポップ感もありつつ、ブラックミュージックを感じるサウンドになっている曲ですね。とにかくこの曲は、“ダンサブル”がテーマで。踊れるLeolaの曲という、今まであまりなかったことをやってみたかったんです。途中の〈Yeah〉のところは、ライブでお客さんにも一緒に言ってもらいたいし、私もライブでギターを置いてもいいくらいの気持ちで作っていたので。新しいLeolaの形のひとつの提案として、完成した曲です。

ーーまた、意外だなと思ったのが山下達郎さんの「RIDE ON TIME」のカバー曲でした。この曲をカバーしようと思ったのはどんな理由ですか。

Leola:山下達郎さんは、ポップスの時代を築き上げてくださった方で。いつか歌ってみたい、という思いはあったんです。だけど、簡単にはできないなというのも同時に感じていて。とくに「RIDE ON TIME」は多くの方に愛されている曲だし、この曲を愛している人たちにもちゃんと認めてもらえるアレンジや、ボーカルじゃないといけないと思っていたので。今回の“チャレンジ”ということのひとつとして、この曲に挑戦しようと思いました。

ーー小さい頃から馴染みのある曲ですか。

Leola:そうですね。ドラマの主題歌でも聴いていたので(※2003年TBS系ドラマ日曜劇場『GOOD LUCK!!』主題歌)。夏のテーマソングというか。夏に限らず、海辺をドライブすると必ず「この曲が聴きたい」と思う大好きな曲ですね。

ーーそういった大好きで聴いていた歌ですが、いざ実際に歌ってみて発見はありましたか。

Leola:この曲は特になんですけど、達郎さんの声と合わさった上での1曲なんだということを、自分で歌ってみて思いました。達郎さんの声が醸し出す雰囲気は、自分の声だけでは作れないし、かといって寄せてもダメ、でもまったく違ってもダメだなと思い悩みました。どういう声で、どういう歌にするのかは、プロデューサーのEIGOさんとも話をしましたね。いつもは曲の中の登場人物として、若い女の子を想定した曲が多かったので、声色もちょっとかわいい感じを意識していたんですけど、今回はかわいさはゼロにして。どちらかというと、かっこいい私というか。この曲を歌うんだという意志を持って、声に投影させたいと思っていたんです。今回並んでいる楽曲の中でも、太さや芯がある声を意識しました。

ーーボーカルについていうと「Just a Love song」もすごく大人っぽくていいですね。シンプルなギターの弾き語り調のサウンドで、歌や声の魅力でじっくりと聴かせる曲になりました。この曲は、Leolaさんが作った曲ですが、どんなイメージで書いたものですか。

Leola:嬉しいです。今までも恋の歌はたくさん作ってきたんですけど、「Just a Love song」はこれまででいちばんふたりの距離感が近い、パーソナルな恋の歌を作ろうと思っていたんです。でもいざ作ってみると、「恋」というよりも、「愛」を歌ってみたいと思って。愛する人の隣で、耳元で囁いているくらいの近さを意識した曲ですね。これまでのティーンの女の子たちが共感してくれていた世界からは、もうちょっと後になるのかな。今、その子たちが抱えている恋が成長して、この曲が似合う愛に育ててくれていたらいいなと思います。

ーーパーソナルな距離感だからこそ、サウンドも極力抑えたもので。しかも、ギターの指運びの音までも聞こえるようなものになってますね。

Leola:作った時も、エレキギターのアルペジオだけでいいかなという感じで作っていて。最終的には、そこにアコギとビオラをちょっとだけ足して仕上げました。ボーカルは、いつもよりもマイクの集音、音量をあげて録っていて、声を張らずに、喉が鳴る音も拾えるようなかたちのレコーディングの仕方だったんです。今までにない歌い方になっているので、歌詞の世界観と声を、いちばん感じてほしいと思っています。

ーーそして先行でリリースされた「Sunshine & Happiness」は、“これぞLeola”という曲で。曲調や、曲に映るポジティブなマインド、笑顔が溢れる想いが強く出た曲ですね。

Leola:ありがとうございます。この曲は原案としては、2ndシングルの表題曲「Let it fly」(2016年8月)の続編を作ってみようかというところから話がはじまったんです。そのときに感じていた私のなかの大きなテーマが、永遠ではあるけれど限りがあるものというか。例えば、家族との時間、学生時代の友達との時間を振り返ったときに、「この大切な人たちと、あとどれくらい一緒にいられるかな」と考えたことがあって。「Let it fly」で歌われるあのふたりは今、幸せで一緒にいるけれど、でもあのときの女の子が、この幸せは当たり前じゃない、だから大切にしようと思ってくれていたらいいなと思って。

ーー「Let it fly」という曲は、そのくらいLeolaさん自身、大きな曲、大事な曲になっているんですね。

Leola:思えばリリースから2年も経っているんですけど、ありがたいことに、自分の予期しない場所で今もずっと楽しんでもらっているんですよね。TikTokやYouTubeでの再生回数が、今も伸びていたり。それはすごく嬉しいですし、その流れを止めたくないなというのもありましたね。先ほど「Sunshine & Happiness」が“これぞLeola”の曲だと言ってくださったんですけど、「Let it fly」という自分のなかでの大きな曲、「Let it fly」に次ぐ楽曲を作りたいと思っていたんです。

ーー2年という時間を経ても今なおいろんな形で聴いてもらっているというのは、曲としてはとても幸せなことで、歌としても正しい形のように思えますね。

Leola:そうですね。自分でも本当に嬉しいんです。きっと、Leolaというアーティストと「Let it fly」という曲がまだ繋がってない人もたくさんいるんじゃないかというくらい、聴いてもらっていると思うんです。それももちろん嬉しいし、もっと自分と曲を繋げていかないとなと思っています。

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