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乃木坂46、一つの“絶頂”を迎えた2017年 移ろいゆくグループの足跡を辿る

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乃木坂46『いつかできるから今日できる』(通常盤)

 年末の音楽特番の一つ『ミュージックステーション スーパーライブ』(テレビ朝日系)が放送を終え、いよいよ残るは『CDTVスペシャル!クリスマス音楽祭2017』(TBS系)、『日本レコード大賞』(TBS系)、大晦日の『NHK紅白歌合戦』(NHK総合)といったところ。乃木坂46はこれまでの特番で、2017年のグループを代表する楽曲へと成長した「インフルエンサー」を度々披露した。初の東京ドーム公演、舞台と映画による『あさひなぐ』プロジェクト、白石麻衣の写真集『パスポート』大ヒットをはじめとしたメンバー個々の躍進、シングル『逃げ水』でダブルセンターに選ばれた3期生・大園桃子、与田祐希という次世代。アイドルシーンにとどまらず、芸能界における巨大な存在へと変貌を遂げていった乃木坂46だが、その笑顔と成功の裏には、涙とバトンを受け継いでいった者がいたことを忘れてはならない。

 ちょうど1年前の今頃、2月20日の卒業コンサートの準備を始めていたのが、橋本奈々未だった。準備というのは、ファンと歩んできた5年半を最高の思い出として終わらすこと。彼女は限りある場所で、“橋本奈々未がいた2017年”を言葉や写真に収めている。写真集『2017』もその一つだ。ファン向けに送られたメッセージの中に、彼女は「絶頂」という言葉に、グループと自身の未来を託した。山の頂上、いただき。先日開催された初の東京ドーム公演の本編最後に、高く高く組まれた舞台セットの坂を登り、ずらっと並んだメンバーが会場を望む場面で、筆者はふとその「絶頂」という言葉が霞んで見えた。「サヨナラの意味」のセンターが齋藤飛鳥へと受け継がれ(『CDTV春スペシャル』で一度だけ披露)、「でこぴん」など初期からのユニットがメンバーを変えていることや、白石とのシンメが別のメンバーにチェンジしていることからも、“移ろい行く乃木坂46”を感じた2017年でもある。

 東京ドーム2日目のダブルアンコール「きっかけ」は、2017年いっぱいをもって乃木坂46を卒業する中元日芽香と伊藤万理華におくられた楽曲だった。中元は、アイドルに焦がれ、アイドルを全うしたメンバー。彼女の最後の更新となったブログの中で、「アイドルの一番のウリは、素のキャラクターと仕事への”姿勢”なんだと思います」と中元は綴っているが、彼女がアシスタントMCを務めた『らじらー!サンデー』(NHKラジオ第1)での放送が、みなから愛される“ひめたん”を象徴していたように思う。彼女の信頼する井上小百合へとその姿勢は受け継がれていく。

 12月23日をもって、伊藤万理華もグループを卒業した。初の個展『伊藤万理華の脳内博覧会』は、彼女のクリエイティブ性、脳内が全てさらけ出されたようなものだった。筆者もライター陣の一人として参加した『MdN2018年1月号』の付録ブックレット『伊藤万理華が乃木坂46に残したクリエイティブ』の言葉を借りれば、彼女のことを「SUNNY AND BLUE」と言い表すことができる。天真爛漫とシリアス。冒頭でふれた『Mステ スーパーライブ』が伊藤にとって最後のステージだった。ソロでカメラを抜かれることこそなかったが、白石麻衣と西野七瀬をセンターに据えたその奥で、確実にこちらにメッセージを放つ彼女の姿があった。それはまさに“BLUE”の伊藤の表情。表現者“伊藤万理華”があの場にいたことを、ここに記しておきたい。

      

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