2014年のハロプロを完全解析! ファンイベント「ハロプロ楽曲大賞」の結果から考察する

楽曲部門23位:LoVendoЯ「イクジナシ」/47位:THE ポッシボー「勇気スーパーボール!」

◆LoVendoЯ「イクジナシ」
◆THE ポッシボー「勇気スーパーボール!」

 ハロプロ楽曲大賞では、モーニング娘。やBerryz工房といった正規ハロプロ所属グループの他にも、THE ポッシボー、吉川友、アップアップガールズ(仮)などの「チーム・負けん気」関連や、LoVendoЯ、Bitter & Sweetといった準ハロプロ的な立ち位置のグループについてもノミネート対象としている。これはハロプロ楽曲大賞が「ハロプロおよびハロプロから派生したシーン全般」へ関心を持っているからである。

 なので「準ハロプロ的な立ち位置のグループ」の楽曲が突如上位にランクインしてきたりするのも、ランキングの楽しさに一役買っている。今回だと23位にモーニング娘。OGの田中れいな率いるガールズバンド・LoVendoЯ「イクジナシ」が斬り込んできたのが痛快である。LoVendoЯの活動開始は2013年だが、当初の「フォークソングのロックカバー路線」に釈然としないファンも少なくなかったはずだ。それがオリジナル曲が徐々に増えてきて、中島卓偉の作詞作曲による力強いロックチューン「イクジナシ」で一段突き抜けた感がある。

 同じことは47位のTHE ポッシボー「勇気スーパーボール!」にも言えるだろう。ただしポッシに関しては、2013年の38位「乙女! Be Ambitious!」がより高評価だった。

その他、楽曲部門の動き

 34位のモーニング娘。'14「笑えない話」を最高位として、アルバム『14章 〜The message〜』に収録のアルバム用新曲が、50位中に1曲を除き5曲すべてがランクインしている(例外の1曲「私は私なんだ」は66位)。

 ハロプロ正規グループのシングル曲で50位を下回ってしまったのは、Juice=Juice「風に吹かれて」(51位)と「ブラックバタフライ」(76位)。「ブラバタ」はミディアムテンポのタンゴ風の曲で、グループが成長していくためにはこういった異色の曲調も歌いこなす必要性があるとは思うが、いかんせんポップさが足りなかったのか、ファンの支持は得られなかった。

 アップアップガールズ(仮)の最高位は「全力! Pump UP!!」の54位。SATOYAMA/SATOUMI movement関連のユニット曲では、さとのあかり「嗚呼、素晴らしき日々よ」(53位)、トリプレット「Dream Last Train」(55位)、ODATOMO「木立を抜ける風のように」(64位)と、いずれも例年だったら50位圏内に入っているレベルだが、今回はリリウム楽曲が強かったようだ。

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