家庭用なのに最高温度はナント400℃! 驚異のオーブンで焼くナポリピッツアが最高だった

クッキングエンターテイナーの大西哲也氏とともに調理家電を美味しく遊ぶシリーズ第3回目は、みんな大好きピザ。ピザ大国にしてクイジナート発祥のアメリカで2023年に発売したところ家庭で本格ピザが味わえると大人気となり、今年6月に満を持して日本発売となったクイジナートの『ピザオーブン CPZ-120SJ』を使って、本格ピザを焼いて焼いて焼きまくろうという企画だ。(※なお、アメリカでは「ピザ」、イタリアでは「ピッツァ(ピッツア)」と表現するが、本記事ではアメリカ生まれの製品、イタリア生まれのメニューに合わせて併記)

最高400℃はまさにピザを焼くために生まれたオーブン
「これまでの家庭用のオーブンレンジではピザを焼くには温度が足りないと感じていました。クイジナートのピザオーブンは400℃まで加熱でき、さらにその高温を2時間維持できると聞き、とても興味を持っていました。また付属のピザピールがいい! 薄くて柔らかいピッツアが扱いやすくなり、なによりプロっぽくてテンションが上がります。」(大西さん)

同機は180〜400℃の範囲で温度設定が可能で、付属のピザストーンをセットし、事前に400℃・30分の予熱を行えば誰でも簡単に熱々のおいしいピザが焼ける。焼けるピザの大きさは最大30cm。
操作は実に単純。温度調節ダイヤルとタイマーをセットするのみ。単純すぎて逆に経験を問われそうだが、付属のレシピブックにナポリ式やアメリカ式など、種類別に目安の温度と時間を掲載しているので、初心者でも安心だ。
温度ダイヤルとタイマーのみのシンプル操作で迷う心配なし。設定温度に達すると「READY」ランプが点灯するので予熱も分かりやすい。
「マルゲリータ」×「マリナーラ」の2大ナポリ・ピッツァ対決
今回はクイジナートVS大西さんによる「どっちがより美味しいピザを焼けるか対決」企画(という体裁をとった、単に大好きなピザをたらふく食べることが目的)で進めていく。
クイジナートのスタッフは付属のレシピブックから、ナポリ風のマルゲリータとアメリカンピザのシーフード、ナポリピッツアのアレンジレシピ、そしてタンドリーチキンの4品。レシピブックの基本メニューは本当においしいのかを検証する意味合いもある。

マリナーラは、トマトソースとニンニク、オレガノ、オリーブオイルだけのシンプルレシピ。船員が船の上で食べられるよう、長期保存できる食材でシンプルに作ったのが由来だとのこと。
「私は、ナポリピッツアの源流であり本質とも言えるマリナーラのオリーブオイルとニンニクの火入れが、このピザオーブンでどうなるかが見たいと思いました。そしてもう一つはオリジナルレシピに挑戦です。レモンとチーズ、ブラックペッパー、はちみつを使ったアメリカンピザを焼きます」と大西さん。聞いているだけでよだれが出る。
それでは早速ピザを焼いていこう。まず、オーブンにピザストーンを入れ、400℃・30分の予熱をスタート。その間にピザ生地を整えていく。
先陣を切るのはクイジナートのスタッフによるマルゲリータ。事前に捏ねて発酵しておいた生地を伸ばし、トマトソースから順番に乗せていく。生地は自作だがトマトソースは市販のものを使っているとのこと。具材を全て乗せたらピザピールを使ってオーブンに入れていく。薄く柔らかい生地をオーブンに入れるときにピザピールがあると便利だ。
クイジナートスタッフお手製のマルゲリータをピザピールを使ってオーブンに入れていく。ピザピールをシュッと抜くのがプロっぽい。

「庫内のライトが明るいので、焼いている最中のオーブンの中がはっきり見えるのがいいですね。ピッツアを高温で焼く場合、ちょっと時間が進むだけで一気に破滅へと進んでしまいます。生地や具材が真っ黒に焦げたり、チーズがこぼれたりと。焼く時間の目安はありつつも、ピザは生き物なので、焼いている状態を常にチェックしていたいのです」(大西さん)


などと言っている間にマルゲリータが完成。「下の生地のバリッと感が素晴らしいですね。400℃の高温オーブンとピザストーンがなせる技です。耳もふっくらパリパリでおいしい。文句なしのザ・マルゲリータです」と大西さんも絶賛。確かに、ナポリスタイルの生地は表面がパリパリ、中はもっちり、それでいて上面は焦げがなくモッツァレラチーズもモッチモチとした絶妙な焼き加減。ここにビールがあったら最高だったなあ……。
見た目が完璧なマルゲリータ。耳の焦げ具合がよく、表面カリカリで中はもっちり。チーズとトマトソースも完璧に混ざり合って至高の1枚に焼き上がった。
ピッツアはオーブンの中でソースを調理する
オーブンに熱が溜まっている間にどんどん焼いていきましょう。次は大西さんのマリナーラ。どんなピッツアが焼けるのか楽しみ。
「市販の生地もよいのですが、ピッツアは生地から作るとより楽しさが増しますよね。私自身も、多くの人に食べてもらうことに喜びを感じるので、自作のピッツアをホームパーティで振る舞って大盛りあがりしたことがあります」と言いながら、大西さんは慣れた手つきで生地をくるくる回して伸ばしていく。

伸ばした生地に、潰したホールトマトと塩のみを使った自家製トマトソースを塗り、オリーブオイル、ニンニクスライス、オレガノを乗せてオーブンに投入。
「高温オーブンを使って生のホールトマトソースを煮詰めていきます。400℃まで上がるこのオーブンだからこそできること。さらに、トマトソースの上に乗せた生のニンニクスライスとオリーブオイルを熱してニンニクオイルを作ります」と解説しながら、手際よく調理を進める大西さん。おいしくならないわけがない。
「やはり焼いている最中にオーブンの中がクリアに見えるのはよいですね。こんなにクリアな窓を見たことがないです。生地の焼き具合だけでなく、たった1分半でグツグツとソースが煮え立っている様子を確認できます。ピッツアを焼くときに、多くの人は生地の焼き具合を重視するのですが、焼きながらソースを作っていることをもっと意識してほしいです」(大西さん)

焼き上がったマリナーラはニンニクの香りが高く、オリーブオイルにニンニクの味がしっかり染み込んでスパイシー。そこにトマトの酸味が絡まり、地中海エリアの恵みを口いっぱいに感じる。
「ピザストーンがあると焼き上がりは全く違いますね。裏の生地がカリッとし、耳の立ち上がりもピシッとしていて、それでいて中はもちもちに焼き上がる。ナポリピッツアによく合いますね」(大西さん)

ピッツアに大量の輪切りレモンが合う
マリナーラを食べている間にクイジナートスタッフがシーフードのアメリカンピザを焼き、続いて大西さんオリジナルレシピのレモンチーズピッツアに挑戦。
アメリカンピザは370℃で4分焼く。「ホワイトソースのシーフードアメリカンピザは家庭の味がする」と大西さんもお気に入りのようだった。

レモンチーズピッツアも至ってシンプル。生地の上にピザ用チーズをたっぷり敷いて、その上に輪切りにしたレモンを乗せてオリーブオイルと塩コショウを振るだけ。焼き上がったらハチミツをたっぷりかける。

レモンとチーズってこんなに合うんだ! と驚きのおいしさ。ハチミツの甘さにレモンのフレッシュな酸味、レモン皮の苦味がミックスされて、スイーツ系ピッツアかと思いきや、意外に大人っぽい風味。クイジナートのスタッフからは「白ワインが飲みたい」という声が飛び出した。

「クイジナートのピザオーブンは予熱が30分と早いし、ピッツアがパリッと香ばしく焼けるのがよいですね。いとど予熱してしまえば3分ごとにどんどんピッツアが焼けるのもいい。ピザ窯を購入する時は、ピッツア以外に何が作れるのかという疑問がつきまとうと思うのですが、この製品はトースターとしても優秀だし、付属の角形のグリルパンを使ってタンドリーチキンやグラタン、クッキーなど、オーブン調理の幅も広がるから買いやすいと思います。なによりデザインがいい。ピザ窯も持っているんだという所有感に浸れます。キッチンにこだわりのある人にぴったりのオーブンです」と、大西さんはピザオーブンに惚れ込んだ様子を見せた。オーブン一台と想像力だけで無限に広がるレパートリー。第2回の開催を願わずにいられない、美味しい一日だった。


大西さんのYouTubeチャンネル
「COCOCOROチャンネル」
https://www.youtube.com/@COCOCORO/videos























