問われる『LoL』日本チームの競争力、誕生した新王者「QT DIG∞」 『LJL 2025 Grand Final』の熱戦を振り返る

Sengoku Gaming時代を含め、悲願の『LJL』初優勝を果たしたQT DIG∞
旧名称である「Sengoku Gaming」時代も含めて初となる『LJL』優勝を果たしたQTD。所属選手たちも同じく、全員が『LJL』初優勝である。その感慨は、SNSの反応などから徐々に伝わってきた。
試合のMVPはADCとしてダメージを出し続け、集団戦制する場面を繰り返し演出したYuhi選手に決定。選手たちには優勝メダル授与後に、優勝以降の新たな使命でもある、「NRT → TSA」と書き込まれた「LCP P&R」出場権が渡された。
勝利チームインタビューでは、Washidai選手が「キャスター陣見てますか?」と一言。勝利予想を誰も入れなかったことに対してなじる様子も。それぞれが勝利を喜び、互いをたたえ合う中、SONコーチは「挑戦者の立場だったことで勝利が必然な相手のプレッシャーを利用して勝てた」とコメント。またMotiveアシスタントコーチも「アンダードッグとして勝った気持ちは説明できない感情」と述べつつ、「『LCP』に挑戦するにはより実力を引き上げるべきだ」と、今後に向けての覚悟も表明した。
『LCP P&R』に向けて
『LCP P&R』は『LCP』ゲスト・チームの成績に応じて「地域枠(Regional Merit)」と「FFA(Free For All)枠」の2枠をかけて昇降格を争う。ゲスト・チーム中最下位のチームは「FFA」降格対象に選定される。次に残ったゲスト枠の中で重複する地域中の下位チームや、もし残りで地域の重複がない場合は次の下位チームが「地域枠」に選ばれる。地域枠では同地域の下部リーグ昇格対象チームとBO5マッチで入れ替えが決まり、FFA の場合は4地域代表のトーナメント後に、その勝者が降格対象チームと入れ替え戦を行う。
『LCP 2026 P&R』では「FFA」枠として「Chiefs Esports Club(CHF/オセアニア)」、地域枠として「MGN Vikings Esports(MVKE/ベトナム)」が出場。「Saigon Dino(DINO)」が地域枠での昇格に挑戦し、FFA枠をQTDのほか、 「Deep Cross Gaming(DCG/PCS)」、「Saving OCE(SAVI/OPQ)」、「Inferno Esports(IE/LR/ワイルドカード)」の4チームが挑戦権をめぐって競う。
記者会見や大会締めのキャスターコメントでも言及された「DCG」は『LCP』以前の『PCS』時代からプレイオフの常連で、2025シーズンでは3スプリットを全制覇したチームであり、目前のライバルとして警戒される。
実際のところ、3大会をソリッドに制覇したRCに向けられた勝利予想は、彼らが世界と競える次の日本チームであるという期待の意味合いも込められていたと思われる。
しかしQTDが今年の覇者を破るために励んだ成果は、最も大事な瞬間に実を結んだ。チーム史上初の優勝を成し遂げた新王者の地力は、この決勝戦をバネにしてより高く飛び上がれるはず。『LJL』の新たな歩みを見届けるために集った人々の思いを背負って、“世界”へと羽ばたくQT DIG∞の活躍に期待したい。
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