“おひなさま”、王子さまへの告白タイムで出した答えとは「超考えたんだけど……」『今日好き 夏休み編2025』最終話

7月28日よりABEMAにて放送された恋愛リアリティショー『今日、好きになりました。夏休み編2025』(以下:今日好き)。現役高校生たちが3泊4日の修学旅行に飛び出し、運命の恋を見つける同番組には、時に甘酸っぱく、思わず胸がキュンとするような青春と恋模様が溢れんばかりに詰まっている。
以下より、9月8日公開の最終話から見どころを紐解いていく。細かなネタバレもあるためご注意いただきたい。
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『夏休み編2025』カップル成立の鍵は“自然体”と“花”にあり るい×ひなのの告白結果も
いおう(榎田一王)の恋が、男子からの“フライング告白”で散ったのがつい先週のこと。ひなの(瀬川陽菜乃)とのカップル成立を懸けて、残す望みはるい(倉田瑠偉)に託された……はずだったが、結果的に想いを果たすことはできず。ひなのはるいの告白を断り、運命の相手を見つけられないまま、4回目の旅を終えることとなった。
ただ、勝手ながらもこれでよかったと思う。“相手が誰だからまぁいいか”という意味ではなく、むしろ向き合うは自分自身。大切な決断をする上で、妥協しない方がよいという話だ。それこそ、るいが前回の『ハロン編』での選択を後悔し、今回の旅でひな(長浜広奈)に再アタックを試みたような未来が待っているかもしれない。だが、ひなのにとっては現状、これが最善の選択だったのだ。それに、間違いも愛せるまで走ればいい。
もちろん、いおう、るい……どちらの男子と付き合っても、幸せがきっと待っていたはず。その上で、ひなのはもっとその先にある幸せを探しにいくのだ。それは、るいも同様。前回の旅に比べれば、たくさんの言葉を伝えられるようになった。次はもっと、殻を破ろう。“ボイパ”以上の強みが、優しい彼ならきっと見つけられるはずである。
気持ちを切り替えて、ここからは残り2組のカップル候補について、キーワードに“自然体”と“花”を掲げながら触れていきたい。まずは、せり(松井芹)×ひなの“回答保留ペア”。3日目夜、せりは意を決してフライング告白をしてみせたものの、ひなの気持ちがまだ整理できておらず、回答は最終日まで持ち越しに。辛いはずだが気持ちを持ち直し、彼が最終日の告白直前に用意してきたのは、お手製の花冠だった。
とにかくまぁ、ひなの似合いようったるや。“鶏と卵”ではないが、花冠がそもそもひなに付けられるために生まれたのではないかと思えるほど、その姿は可憐で透明感に溢れている。なにより、ティアラ代わりのアイテムで、ひなを本当の意味で“お姫さま”にしてくれたのも大きいし、せりは最後、片膝を地面につき、ひなの手をそっと引いて、改めて彼女を慕う想いを誓う。まるで『リトル・マーメイド』に登場する王子かのように。本当に徹底して自身の役割を果たすのだった。
キーワードの“花”は登場したとして、“自然体”の部分については? 遡ること、先ほどの花冠の一件にて、せりから「めっちゃかわいい」という言葉が。それに対して、ひなが「知ってるよ、ありがとう」と、脊髄反射のスピードで即答。あわせて、実はこのアピールタイム冒頭にも、せりの言葉から順に「もうこの旅はひなちゃんしかいなかった」「なるほど!」「ひなちゃんがいなかったら、こんなに楽しくなってなかったと思う」「まぁ、そうなるよね」「そうなっちゃう」と、昨日には見られなかったひなの圧倒的な自己肯定感がいつの間にか復活していたのだ。
恋に翻弄される女子高生=長浜広奈ではなく、これまでの旅で見られた“おひなさま”モードへの回帰。本来的には真逆なはずだが、彼女の“自然体”はむしろこちらだと思わされる。となると、ひなが抱えていた迷いも払拭され、せりとの告白も決断できた……?
実際、告白の時間を迎えて海辺に姿を見せたひなは間もなく、スマホの絵文字にあるかのように、大きな目も口元も一本線のようにした“にんまり笑顔”を見せてくれた。「せりくんと付き合ったら、すごい楽しそうだなって思うし、優しいし、顔がいいし」。いい調子だ。「ひなもいーっぱい真剣に考えて、ちょーチョー超考えたんだけど……考えた結果、せりくんに告白することはできないです。ごめんなさい」。
……なんと、カップル成立ならず。ふたりがこの後に認め合った通り、お互いに過去複数回の旅で最も幸せな時間を分かち合っていたはずなのに。どうして……。ひなは最終的に、せりは運命の人じゃなかったと結論づけていたが、勝手な解釈ながらこれは少しだけ違うとも思った。もしこれから先で恋人を見つけても、それまで出会った相手はいまの自分を作ってくれる“運命の人”だったと主張したいし、この告白の別れ際まで涙を我慢し、最後まで努めて明るく振る舞ったせりの行動は、間違いなく“王子さま”のそれだったとしか言えない。
また、せり自身も「彼氏としての未来を想像させられなかった」と振り返っていたが、決してそうではないと思う。ひなはむしろ、カップル成立した後に東京と福岡で遠距離恋愛になってしまうことなど、現実的な問題を気にしていた。自由奔放な発言からそうしたイメージを持たれづらいが、ひなは常に現実を忘れない。あくまで筆者の考えながら、こうした認識の相違もまた今回の結果をもたらしたのだと信じたいし、頼むからそうであってほしい。そうでなければ、誰も救われない。
























