ラーメンに魚調理…ジャンル特化系YouTuberのビジネス展開が「成功しやすい理由」

 かねこが手がけるビジネスはというと、自身のECサイトでの包丁をはじめとしたオリジナル商品の販売だ。特に知名度を活かした地方創生活動では、昨年3月に北海道の漁協と協力し、約66トンものオオズワイガニを販売、この反響を受け11月にはオオズワイガニの再販売を開始した。さらに長崎県五島市とタッグを組んだ『きまぐれ塩うに』は販売開始から5分で完売しており、物販ビジネスで成功していることがわかる。

自然界でバグがおきております。

 ではSUSURU.TVときまぐれクックといった専門チャンネルは、なぜビジネスにおいて成功しやすいのか。そのひとつの理由として考えられるのが、ネット上での検索行為の変化だ。DXとマーケティング支援事業を展開するナイルが昨年8月に発表したデータによると、男性がインターネットで調べものをする際にもっとも利用頻度が高いものに、「Google」「Yahoo!」に続き、「YouTube」がランクイン。

(参考:「YouTube検索」が増加傾向【検索行動に関するアンケート調査】2024年7月実施https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000548.000055900.html

 こういったデータから、同社は調べ物をする際にYouTubeを利用する人が増加傾向にあると結論づけているのだが、この結果はそもそもYouTubeの利用者数にも結びついていると考えられる。利用者数については、視聴行動分析サービスを提供するニールセン デジタルが昨年12月に発表した、2024年の日本におけるトータルデジタルでのインターネットサービス利用ランキング「Tops of 2024: Digital in Japan」によると、同年のYouTubeの月刊平均利用者は7493万人。Google、Yahoo!、LINEに続く4位で、実に多くの人が利用していることから、YouTubeで調べ物をする人が多いのも頷ける。

(参考:TOPS OF 2024: DIGITAL IN JAPAN ニールセン2024年日本のインターネットサービス利用者数/利用時間ランキングを発表https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000131.000047896.html

 実際にYouTubeでラーメンや魚の捌き方、魚の調理法を検索すると、ジャンルの代表格ともいえるSUSURUやきまぐれクックの動画は必ずといっていいほどヒットする。それは2人が普段からジャンルに特化した動画を投稿している成果であり、その成果からは彼らのYouTube活動自体が専門性や権威性、信頼性につながっていることがうかがえる。専門性を活かした活動で権威性を得た2人は、大勢の熱心なファンを獲得してきたわけだが、ファンとはすでに信頼で繋がっているため、ファンはイベントに足を運び、商品を購入してくれるといった行動を起こしてくれやすい。YouTubeの専門チャンネルのビジネスが成功しやすい理由は、YouTubeでの権威性、信頼性の高め方にヒントがあるようだ。

きまぐれクック、手がけた塩うにが5分で完売 YouTuberたちが取り組む“地方創生の数々”

YouTubeチャンネル「きまぐれクック」のかねこが長崎県五島市とタッグを組み、地方創生の一環として販売した『きまぐれ塩うに』が…

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