TikTok経由で流行中のデジカメ・コンデジ 現役大学生に聞く“写真に求めるもの”の変化

現役大学生に聞く“写真に求めるもの”の変化

写真選びで最も重要なのは、“画質”?

ーーカメラアプリのなかでは、やっぱり『DAZZ』が強いですね。まわりでも、使っている人は多いですか?

木村:わたしは、友達に勧められて使い始めました。まわりでも使っている子は多いです。

奥原:なんのフィルターを使っているんですか?

木村:クラシックですね。白いカメラのアイコンの。

ーー『DAZZ』のなかにも、いろいろなフィルターがあると思いますが、状況で選ぶというよりは、お気に入りのフィルターを何個か見つけているという感じ?

木村:そうですね。事前に見つけています。たとえば、海に行くとなったら、TikTokで「海 DAZZ」で検索したりします。

ーー江口さんは、いかがですか?

江口:わたしは『DAZZ』を入れたことがなかったです。鮮明にパキッとしている方が好きなので。デジカメでエモい写真を撮ることはあっても、カメラアプリにエモさはあまり求めていなかったかもしれないです。

ーーSNSにアップする写真のなかで、いちばん気になるのはやっぱり画質ですか?

江口:わたしは、結構気にしています。構図やシチュエーションがよくても、画質がダメだと使えないなぁとか。

木村:もともと画質が悪いものを投稿すると、さらに落ちたりしますもんね。すごくよく撮れているけれど、画質がだめだってときは、もったいないから、ストーリー用に回したりしています。

ーーほかの人の投稿を見るときも、画質は気になりますか?

江口:すごく気になりますね。「この人、なんでこんなに画質いいんだろう」とか。そういう人って、だいたいiPhoneのProを使っているんですよね。とくに、iPhone 15 Pro Maxはすごく画質が綺麗です。

木村:わたしは、iPhone 15 Pro Maxを使っているんですけど、さらに画質をよくする設定にしてみたら、毛穴とか見せたくないところまで映ってしまってびっくりしました。こんなに鮮明になるんだって。

次に来そうなトレンドは、“外カメフラッシュ”

ーー次のトレンドは、何が来そうですかね。

江口:外カメフラッシュとか?

ーー「外カメフラッシュ」ですか。

江口:はい。高校時代からやっているんですけど、夜にフラッシュで自撮りをすると、すごく鮮明に映るんですよ。ミスコンの活動を始めてから、「どんな写真がバズるのかなぁ」っていろいろな方の投稿を見て勉強しているんですけど、外カメフラッシュはいい感じにバズっています。夜×フラッシュは、顔も盛れるんですよね。

ーー夜にフラッシュを焚いて、外カメラで撮るのが「外カメフラッシュ」と言われているんですね。

江口:そうです。外カメだと、内カメで撮るよりも綺麗に映るのでオススメです。ただ、外カメで自撮りをするって、なかなか難度が高くて。

ーーたしかに、むずかしそうです。

江口:わたしはまだうまく撮れたことがないです(笑)。

“盛れる”という概念が、だんだん変わってきている?

ーー“盛れる”という感覚も、だんだん変わってきていそうですよね。ビジュアルがよく映るだけではなく、画質がいいのもマストになってきているというか。

江口:たしかに! わたしは、とにかく肌ツヤを意識しています。フラッシュとかで肌が綺麗に映っていると、「この写真、盛れたな」と思います。

ーー木村さんもですか?

木村:わたしも、肌の写りは大事にしていますね。

ーー顔を盛るというよりは、どれだけナチュラルに見せるかという感じなんですね。

木村:ですね。友人と写真を撮るときも、エフェクトとかは使わずにiPhoneのノーマルで撮影しています。写真を編集するときも、いかにノーマルっぽく見せられるかを意識しているかもしれないです。

江口:『BeReal』が流行っているのも、大きいかもしれないですね。盛らなくてもいい、自然がいいみたいな。わたしは、肌を綺麗に見せたいので、加工はしたい派なんですけど、肌さえも加工せずそのまま載せる子も多いです。

木村:個人的には、TikTokのカメラで撮るのもおすすめです。

江口:分かる! TikTokのカメラ、盛れますよね。

木村:ナチュラルに盛れるから好きです。

奥原:TikTokで、そのまま撮るだけ?

木村:ナチュラルなエフェクトを使うこともあります。

奥原:なるほど、たしかにTikTokに載っている写真とか動画って、みんな画質もいいし可愛い気がする!

ーースマホアプリが高性能になってきているから、デジカメやコンデジを求めない人も増えてきているんですかね。

奥原:たしかに。ちょっと前までは、カメラとスマホがかけ離れた存在でしたもんね。だから、カメラの需要があったのかも。今カメラを買う人は、画質とかよりも、“カメラを持っている自分”というブランディングとか。カメラを持っていないとできない構図で撮影がしたいとか。

ーーカメラを持っていないとできない構図というのは?

奥原:たとえば、スマホで自撮りをしているよりも、鏡越しにカメラで自撮りしている方が、“自撮り感”がなかったりするじゃないですか。ちょっと洗練されている感じがするから、まわりと差別化ができる。そういった部分でも、カメラが求められているんだと思います。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「連載」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる