“時計”で睡眠の質は上がるのか 寝つきに悩む夜型人間が「劇的な改善」に至るまで
眠りの質を良くするアクションを実行
後半の1週間では、睡眠の質を高める行動を生活に取り入れながら睡眠スコアを計測していく。今回はスリープコーチ・角谷リョウ氏に、睡眠の質を良くするアクションについて教えてもらった。
睡眠改善には5つのアプローチがあるのだが、今回はそのなかでも「目覚め」と「睡眠圧の増加」のアプローチを実施することにした。
まずは目覚めから。アクションはそれぞれ10個ずつあり、このなかから実施するアクションをさらに3つに絞る。筆者がチョイスしたのは、「空気の入れ替え」「筋トレ」「白湯を飲む」の3つだ。
実際に行動してみると、「空気の入れ替え」「白湯を飲む」というアクションはそこまでハードルも高くなく、手軽に行動に移すことができた。
「筋トレ」はいままで夜に行っていたのだが、そのまま朝に移行することに。逆に夜はストレッチのみ行うことにした。寝起きで固まっている体のままいきなりトレーニングをするのはしんどかったので、朝は軽くストレッチをしてから筋トレをすることに。この朝の筋トレは予想以上に体を目覚めさせた。いままで朝の準備は頭が半分寝ているような状態でノロノロと行っていたのだが、3つのアクションを行うことによって、日中の動きくらいスムーズに体が動くようになった。
睡眠圧の増加に関するアクションはこちら。筆者は、「夕方以降うたた寝しない」「夕方以降カフェイン飲まない」「得意ジャンルではない本や情報に触れる」の3つをチョイスした。
「夕方以降うたた寝しない」は仕事がある日は問題ないのだが、休みの日は意外と難しい。昼食や間食が多いと夕方かなり眠くなってしまうので、自然と昼に食べる食事を少しだけ抑えるようになった。「夕方以降カフェイン飲まない」は、意識をすればとくに問題なく実行できた。
「得意ジャンルではない本や情報に触れる」は動画で実践しようとしたが、ついつい好きなチャンネルなどに手を伸ばしてしまい失敗。そこからは書籍に切り替えて実施した。興味のない情報に触れるのは苦痛だが、興味はあるけど得意ではないジャンルなら手に取るハードルも低く実施しやすい。
ちなみに筆者は、現代史や年金制度に関する書籍をチョイスした。適度に興味や必要性があり、得意ではない領域だ。このアクションで寝つきも驚くほどよくなり、いままで眠れずに無駄に布団のなかで過ごしていた時間をなくすことができた。
2週間の結果はいかに?
眠りに関する6つのアクションを1週間続けた結果がこちら。
寝起きのBody Batteryは48→69、睡眠スコアは52→87という結果となった。また覚醒時間も明らかに変化し、以前より良質な眠りが取れていることがわかる。睡眠時間自体が長く取れていることもそうだが、その内訳も可視化することができるので、質の変化も実感することができる。
最後に紹介するのは「睡眠コーチ」という機能だ。「睡眠スコア」や「Body Battery」で自身の睡眠を分析したあとは「睡眠コーチ」で振り返りができる。今日はどのくらい寝たらいいのか、もしくはどのくらい寝過ぎてしまったのかなどを教えてくれ、お昼寝なども含めてアドバイスをくれる。
今回の体験を経て、目に見えない体の変化を数値化する重要性を実感した。まだ動けると思っていても体は意外と疲れていたり、逆に疲れていると思っていても意外とBody Batteryはそこまで減っていなかったりなど、数字でハッキリと表示されることで体感とのギャップを知ることができた。
良質な睡眠は、前日の疲れやストレスを消化するのはもちろん、翌日の日中のパフォーマンスが向上するというメリットもある。日々仕事をこなす社会人にとって、日中どれだけ集中できるかはかなり重要だ。そんな指標を時計で知ることができるのは手軽だし、基本的につけっぱなしにしているだけなのでこれといった手間もない。
さらに6月は1年のなかでも1番日照時間が少なく、湿度や気温が上昇するため不調になりやすい。そんなときに『Venu 3』シリーズを活用し、自身の睡眠の質について向き合うのはいい機会ではないだろうか。
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