はじめしゃちょーが明かす“一周”したからこそ生まれた価値観 「自分は動画が1番楽しい」

はじめしゃちょーが明かす動画投稿の価値観

“息の長い活動のコツ”は「良くも悪くもプロ意識を低く」

ーーそれこそちょうど1年前、メインチャンネルに投稿された動画制作に関する“叫び”は、動画クリエイターとしての矜恃を感じました。あくまで自分の根底は動画クリエイターであるというプライドを持っている方、そこまでプライドを持ちきれる方は少数だと思うのですが、その辺りはどのように思われていますか?



2023年は「自分のしたい事撮りたいものを最優先します」と語ったはじめしゃちょー

はじめしゃちょー:多分、一周したんだと思います。動画以外のお仕事もいただいて、テレビとかいろいろやらせていただいた結果、やっぱり自分は動画が1番楽しいんです。UUUMには自分のチャンネルの動画をファーストに考えていただけるようにサポートしていただいているので、来年も引き続き、同じような感じで活動できると嬉しいなと思っています。

ーー真摯な姿勢が視聴者の方にも伝わっているんじゃないでしょうか。動画クリエイターが動画で魅せていくというのは、ある種の極地かもしれません。

はじめしゃちょー:いや、わがままですよ。人によると思うんですけど、僕は完全に動画を作っていたいだけの人間なので。

ーーすごくカッコいい話をありがとうございます。はじめしゃちょーさんは今年でYouTubeを始めて11年目ですが、活動を長く続けていくための秘訣はありますか?

はじめしゃちょー:僕はYouTubeは仕事と思わないようにしていますね。仕事と思うと、「すごい長時間働いてるな」と思っちゃう。撮影以外の編集や頭を使っている時間とかも仕事と捉えると、きついと思っちゃうので、良くも悪くもプロ意識を低く持つというのが、YouTubeでの活動を長く続けていく秘訣かなと思います。

ーー「仕事を楽しんでいる人には勝てない」みたいな理論に近いですかね。

はじめしゃちょー:そうですね。かといって、それだけだとやっていけないので、ある程度、目標を決めたり、頑張らなきゃいけないところもあると思うんですけど。綺麗事をいっているみたいですが、根本は楽しむっていう気持ちを持ち続けることかなと思います。

はじめしゃちょー流の“ショート動画の作り方”

ーー最近はテレビのモニターにYouTubeを写して、大画面で動画を観る方も多いですよね。それに対してはじめしゃちょーさんのチャンネルで取り組んでることや意識していることはありますか?

はじめしゃちょー:テレビで観てる人が多いと聞いてから、長尺動画というか、長めの動画を出すようになりました。初期の頃は2分とか3分とかでしたけど、最近、長いものだと1時間近くある動画を出したりとか。多分、テレビで観ている人もいるんだという意識がどこかであるのかなと思います。

ーーYouTubeクリエイターという言葉がまだなくて、“動画投稿系男子”と言われていた時代からYouTubeを観ていると、尺が長くなったなと感じます。

はじめしゃちょー:当時の動画はめっちゃ短かったですよね。そのテンポ感も好きなんですが、それはYouTube ショートで1分以内のものを出せば、そこの需要には応えられるのかなと。割り切って、じっくり観られる動画と短い時間で観られる動画で分けていくと、観やすくなるのかなと思っています。

ーーはじめしゃちょーさんの「開封の舞」とかは、YouTube ショートっぽい感じがします。

はじめしゃちょー:パッとクイックに見られる感じはそうですね。

ーーやっぱり良きものは廃れないというか、いつでも通じるんですね。

はじめしゃちょー:テンポのいい動画というのは形を変えて、1分以内の縦動画で引き継がれていくんだと思います。

ーーはじめしゃちょーさんのチャンネルでは、骨格標本を使った「骨エンド」動画や畑の皆さんと出ている短尺動画がありますが、YouTube ショートの制作には意識的に取り組んでいるんでしょうか?

かくれんぼ10年間放置した結果...

はじめしゃちょー:もともとそういう短い尺の動画をずっと出していたので、楽しいです。自分のスタイルに合っている動画の尺と出し方なのかなと感じています。

ーー長尺動画は長く撮影して、そこから面白いシーンを抽出していくというイメージですが、短尺動画だと台本を決めて、そこから逆算して撮っていくという方法になるのでしょうか。

はじめしゃちょー:決め切って撮るものもあれば、ミニゲームみたいなものをやるだけとか、撮り方はいろいろありますね。YouTube ショートの場合は、なるべく短く、楽しく撮れればいいので。

ーーYouTube ショートは、はじめしゃちょーさんの真骨頂が垣間見えるコンテンツですよね。古参の視聴者としては、レオパレス時代が懐かしいです。

はじめしゃちょー:いま、そのレオパレスが恋しくて、家の一室をレオパレスっぽくしようというのを考えています。広くて、まだまだ色んな使い方ができるので。

ーー初期ファンは震えると思います。楽しみにしています。それでは最後に、はじめしゃちょーさんにとってYouTubeとはどういった存在でしょうか。

はじめしゃちょー:難しい質問ですけど、仕事だと思っていないあたりはなにでしょう。頑張るときは頑張るので、遊び場っていうわけでもないんですが、まあ、人生ですかね。

はじめしゃちょー「コラボしない方が個性出る」 コラボ動画のメリットと希少性を考える

はじめしゃちょーが「1年間YouTuberコラボを禁止」した理由を公開し、YouTuber間のコラボが一般的な現状において、その…

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「インタビュー」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる