「沖縄県民の認知度66%」VTuber・根間ういのチャンネルから、ご当地系VTuberの魅力を紐解く

コアな発言から伝わる嘘のない地元愛

　2023年3月28日に投稿した「沖縄のスーパーといえば！？県民の台所『タウンプラザかねひで』を紹介！」という動画に注目していきたい。『タウンプラザかねひで』とは、金秀商事が運営する食品スーパーで、沖縄県民なら誰でも知っている県民の台所的な存在だ。

　本動画は、「タウンプラザかねひで 今帰仁桜市場」とのコラボ企画となっている。店長たちと一緒に、店内を見て回る根間うい。かねひでオリジナル商品である下処理ずみの「豚中身汁」や、スーパー独自の「未来チケット」というの取り組みなどを紹介していった。「未来チケット」とは、大人がチケットを購入し、子どもが無料でタコライスを食べることができるというシステムだ。

　この動画で1番感じて欲しいことは、根間ういの“嘘のない地元愛”だ。動画の随所に、本当に沖縄のことが好きなのだという部分が見て取れる。たとえば冒頭で「『タウンプラザかねひで』は、ういが人生で1番利用しているスーパー」と発言し、店内では根間うい自身のおすすめ商品である「チキンドラム」などを紹介している。こういったところから、本当に日ごろから地域に根付いた生活を送っていることがわかる。ご当地系VTuberは地域に根付いていることが当たり前だと思うかもしれないが、根間ういは自然体のまま、地元愛に説得力を持たせるのだ。

　地元愛を感じる部分は、ロケやコラボ企画の動画だけではない。2023年6月6日に投稿された、「【平常運転】今回も沖縄へのヤバい偏見が大量に寄せられたww」という動画で沖縄県の偏見に対して、自身の考えを伝えている。「ニガウリって言ったら怒られそう」という偏見に対し、「沖縄でもニガウリは最近市民権を得てきていることは否めない」と回答。　ほかにも、「家族にマイ泡盛ありそう」という偏見に対しては、「沖縄は出産したときに泡盛の壺を送ったりするから、マイ泡盛になっているのかも」と回答した。どの回答も、沖縄で長年生活をしていなければなかなか知ることのない情報が盛り込まれており、根間ういの地域密着度が垣間見える。

　ご当地系VTuberは、本当に地域に愛着を持っているかどうかが重要な存在意義となってくる。その点、根間ういは動画の節々から沖縄への愛を感じるため、沖縄の住人から信頼を得て、人気を博しているのではないだろうか。いつか目標である沖縄観光大使になる姿を、心待ちにしたい。