「YouTubeでもリアルな授業に近づけたい」 ヨビノリたくみに聞く、“折りたたみスマホ”だからできる新しい学習法
学びにおいて重要な“睡眠と健康” スマートウォッチを着けると「毎日健康診断をしているよう」
ーー今回発売された『Galaxy Watch6』シリーズは睡眠機能に特化しています。総睡眠時間、睡眠サイクル、覚醒時間、身体的・精神的な回復時間などを分析して、毎朝フィードバックもしてくれるんです。
たくみ:いまはスマートウォッチを使用していないので、睡眠を観測すること自体が久しぶりだったのですが、信じられないぐらい測定できていました。過去に一度使用したときはまだ測定がかなり曖昧だったので、デバイスへの信頼度が高くなく、やめてしまったのですが、スマホに限らずスマートウォッチも凄いスピードで進化しているのだなと実感しましたね。
ーー久しぶりにスマートウォッチを使用したなかで、何か生活に変化はありましたか?
たくみ:着けることによって健康を意識しようという気持ちになりました。たとえば体重計も同じで、家になければ体重や体脂肪率を意識しないですよね。自分の感覚だけで増えたな、減ったなと思うだけで時が経っていく。スマートウォッチも同じで、着けることで、睡眠や健康を初めて意識するんだなと思いました。感覚としては毎日健康診断をしているような気持ちです(笑)。僕も健康を意識しなければならない年齢になってきたので、測られていると思ったら意識するきっかけになるんだなと。
ーー睡眠は脳との関係性も深く、学びとは切っても切り離せない存在かと思います。たくみさんご自身は睡眠についてどのように捉えているのでしょう。
たくみ:次の日にたくさん覚えたことを話さなければならないという講演会があるんですが、自分のポリシーとしてカンニングペーパーを見たくないという思いがあるんです。なので数日に分けて情報を頭に入れる作業が発生し、睡眠が足りていないと情報を引き出すのが遅くなっている感覚はあります。だからこそ睡眠の重要性は身を以て体験しているので、スマートウォッチで管理していきたいと思いましたね。
ーー学生にも同じことがいえそうですね。たとえば受験などにも大切かと。
たくみ:睡眠の重要性は受験業界でも古くからうたわれており、合否の鍵を握っていると思います。そのなかで自分がどれくらい寝られているのか、寝られていないのかの判断をデバイスで直感的に、スマートに確認できるのはいいことですよね。受験は長い戦いになるので、その間自然に計測できることは重要なのかと。
ーーありがとうございます。いまでは当たり前のように使用しているデジタル製品も、学びということに紐づけると新たな視点が生まれて大変勉強になりました。では最後に、YouTubeを6年間続けてきて、今後も「理系の理系離れを防ぐ」学びを伝えていくというコンセプトは変わらないと思いますが、今後新しく挑戦してみたいことを教えてください。
たくみ:いままでハイリスクでやってこなかったことで、今後挑戦してみたいのが、長尺の動画を上げていくことです。実はいま『ヨビノリ』のなかで再生回数が多いのは2時間超えの動画ばかりなんです。2000万回以上再生されている「中学数学からはじめる相対性理論」も2時間超えの動画です。
3年ほど前にTikTokなどからきたショート動画の流行があり、それによって10分以上の動画は伸びないという傾向があったのですが、いまは少し変わってきていて視聴者自身も長尺の動画を求めるようになってきたんだと思います。
ーーYouTubeにも「ショート」という機能が加わったことで、長尺、短尺で求められるものが変わってたタイミングなのかもしれないですね。
たくみ:ショート動画は流れてくるものを無意識に見るという傾向が強く、反対にそれ以上の動画に関してはみんな自分で探しにいかなければならないようになりました。いまはコンテンツが多すぎて、探しにいく、検索をするという行為に対してかなりストレスを感じると思うんです。自分が見たいと思うコンテンツを頑張ってやっと見つけたのに情報量が10分しかなかった場合、埋められなかった部分のために違う動画を探さなければならない。その手間を省くために、2時間でも1本で完結していて、情報量が詰まっている長い動画も求められていくのだと思います。