エンタメ系YouTuberグループの“タイムリミット”って? 「はじめしゃちょーの畑」が発したメッセージから考える
5月2週目、はじめしゃちょーの畑が活動終了について触れた動画が急上昇入り。活動開始から5年を迎えたのを機に、メンバーたちが将来について言及している。今回は、はじめしゃちょーの畑の活動から、エンタメ系YouTuberグループが長く活動を続ける秘訣を考えてみたい。
はじめしゃちょー率いるYouTuberグループ・はじめしゃちょーの畑(通称:畑)は、今月2日、1本目の動画投稿から5年を迎えた。今回急上昇入りした「はじめしゃちょーの畑っていつまで続けるの?」は、5年間の振り返りと今後について言及したものだ。畑はこの5年間、メンバーの入れ替わりや改名を経ながら、現在ははじめしゃちょー含め6名で活動している。
今回の動画では、メンバーのまたぞうから畑の今後に関する疑問が発せられている。その疑問こそ、タイトルにもなっている「いつまで続けるのか?」というものだ。もともとこの畑は、特化しているジャンルがなく、メンバーたちが気になったことを検証する動画や料理動画など、日常系のコンテンツがメイン。だからこそ、メンバーのたなっちも畑の活動について「終わり方がわからない」と発言している。
たなっちはさらに畑について、「終わりがわかっていた方がはじめしゃちょーは楽なんじゃないか」と述べており、「いま決めます?」と冗談も飛ばしている。はじめしゃちょーやそのほかのメンバーたちも、いつ結婚してもおかしくない年齢になったこともあり、家庭をもった以降も同じスタイルで活動できるのか、活動を継続できるのかはかなり難しい問題であることは間違いない。
はじめしゃちょーはこれまでもYouTubeの活動を「飽きたら辞める」と発言してきており、いつか終わりがくることはメンバーもファンも承知のこと。今回の動画でも「一生続けようとは思っていない」と断言している。畑に関しては「長く続ける可能性もある」としながらも、「各々の人生がある」とし、いつまで活動を続けるのかは「わかりません!」と結論づけた。
「終わり方がわからない」という発言が印象的だったこの動画だが、エンタメ系YouTuberは長く活動できるのか、この問題を畑の活動から考えてみたい。畑はそもそも、「何を撮るか決めていない」「(はじめしゃちょーの)周りの人で何かしよう」と始まったチャンネルだ。はじめしゃちょーは明確なテーマがないからこそ、これまでについて「試行錯誤し続けた5年間」だったと振り返っている。
さらにこの5年間には、卒業や加入といったメンバーの出入りが数回あった。はじめしゃちょーがこの動画でも触れているが、畑はメンバーの入れ替わりがあることを公言している珍しいグループだ。だいちぃに至っては畑を一度卒業し、出戻ってきており、場合によっては出戻りも可能な模様。はじめしゃちょーはこの点について、「画期的なぶん、難しかった」と述べているが、このテーマやジャンルを絞っていない“ゆるさ”とメンバーの出入りこそが、畑が長く活動できている理由なのではないだろうか。
思い返せば、「文系でも楽しめる理系動画」をテーマにした動画で人気を集めたコンビYouTuber・はなおでんがんは、活動8周年を迎えた直後に解散を発表。解散発表後に公開されたヒカルとのコラボ動画では、ジャンルに特化したコンテンツを作成するためのネタが尽きてしまったことを明かしていた。
少し前に大きな話題となったYouTubeの収益問題では、エンタメ系は「広告収益が低い」などといわれることもあったが、はなおでんがんの話を考えると、幅広いネタを扱えるエンタメ系は企画の選択肢が広いことがメリットと考えられる。エンタメ系YouTuberグループの長期的な活動を可能にする秘訣は、ジャンルに特化していないことやメンバーの入れ替えからなる“進化”にあるのかもしれない。
古参YouTuberたちが続々と活動終了や解散を発表 YouTuberにとっての「幸せな幕引き」を考える
11月5週目〜12月1週目にかけて、はなおでんがんとヴァンゆんがコンビでの活動を終了することを動画で発表し、大きな注目を集めた。…