新人ホストに“国語ドリル”を解かせる動画がバズったのは、「どの仕事でも言える大事なこと」だから?
人気ホストグループ「エルコレ」が運営するYouTubeチャンネルで、カリスマホストの心湊一希(みなといつき)が新人ホストに国語ドリルを解かせるという動画がバズった。新人教育として国語ドリルを使うことにどんな意図があったのか、なぜ多くの人の関心を集めたのかを分析する。
売上アップを目指すと、自ずとコミュニケーション能力の向上という課題にぶつかる
お客様を楽しませるプロとして、一人前のホストになるために必須なコミュニケーション能力。人気ホストクラブ「Latte/ラテ」代表の心湊一希は、新人ホストに向けてある独自の方法で「コミュニケーション能力を鍛え、売上をあげる方法」を教える。
取材班が心湊の自宅を訪れると、そこには合宿と称して国語ドリルを黙々と解いている2人のホストがいた。ドリルはどれも小学生や中学生を対象としたものだ。
ホストといえば、女性に甘い言葉を投げかけたり、外見を磨いたりといった面に目が行きがちだが、心湊は「読解し、思考し、伝達するというコミュニケーションのステップの中で、一番最初の“読解する能力”が低い男の子が多い」と語る。どんなに伝え方を勉強しても読解に問題があると、コミュニケーションがうまくとれない。それを解決するのが国語ドリルというわけだ。
女の子が言ってることを理解できなかったら、ちゃんとした返答ができない
国語のドリルでは、筆者の考えや登場人物の気持ちを答えさせる問題が多い。これが相手の言葉を読み解くトレーニングになる。また、解答に情報が不足していないか指導者がチェックすることで、そのホストの傾向を知ることができる。たとえば、国語ドリルの解答で「誰が」という主語が抜けがちな人は、実際のコミュニケーションでも言葉足らずになることが多く、人にお願いごとをしたい時も理由をきちんと伝えないため「なんで?」という不信感を抱かせてしまうという。
合宿前まで売上が出せず掃除組だったというホストたちは、前よりも相手の気持ちを読みとって会話をするようになったと語り、売上も月で約100万円アップするなど数字での成果も現れている。
この合宿内容は、一般の社会人にも通用する部分が大いにある。小学生のドリルからやるなんて……と抵抗を感じるかもしれないが、大人になって改めて完璧に解けるかと問われると自信を持ってYESと言えない人もいるのではないか。
コメントでは「本人が自分でちゃんと歩いていけるように指導するの、その影響や理由も、聞き手が分かるように説明しているのにめちゃくちゃ感動した」、「これ、どの仕事でも言える大事なことよね」とホスト以外の視聴者からも反応が来ていた。自分のコミュニケーション能力を見つめ直し、真摯に学びなおす姿勢にホストのみならず多くの社会人が見習いたいと感じたのではないか。
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