世界的ギタリストのMIYAVI「メタバース発展の一端を担いたい」。Oasis TOKYO × The Sandboxのクリエイターコンテストが開催

Oasis TOKYO × The Sandbox、クリエイターコンテスト開催

現実世界の“しがらみ”から解放されるメタバースがクリエイターに与える影響

 会の後半では「メタバース・NFTがつなぐクリエイターエコノミーの真価──トップクリエイターが語るWeb3の可能性」と題したトークセッションが繰り広げられた。

 最初は「メタバースはどういうものであり、どういうものであるべきでなのか」というトピックで、各登壇者が意見を交わし合った。

 MIYAVI氏が手がけるバーチャルライブ「MIYAVI Virtual」では、ドローン撮影を駆使したライブ演出や京都・清水寺での奉納公演など、先進的な取り組みを行っている。

 天羽氏が「なぜ積極的に挑戦を試みているのか?」という質問をMIYAVI氏に投げると、「『新しいことをやった先に何があるのか』というのを想像するだけでワクワクするから」と答える。

「チャレンジすれば、そのぶんだけ失敗することもたくさんあります。でも、自分が果敢に挑戦していくことで、自分の後に続く次世代の道筋にもつながると思うんです。なので、何かムーブメントが起きていれば、その一旦を担って、リードしていける存在になりたい。そう考えています。でも結局は、個人で発信できる時代だからこそ、自分が本当に楽しいかどうかが大事だと思いますね」

 The Sandboxに参画する前は、10年以上にわたっておもちゃの開発に携わっていたというVEN氏。

「会社の肩書きでおもちゃを作っていたのが、The Sandboxでは個人のクリエイターとして自分の作品を世に出すことができ、その経験が非常に刺激的でしたので、この世界にコミットしたいと思ったのが、メタバースと関わり合いを持つ原体験になっています。自分がThe Sandboxで感じた面白さ、作品を発表していく楽しさを伝えつつ、Web3メタバースで、新たな雇用を創出していきたい」

 そんななか、「メタバースとしてどうあるべきか?」という問いに対し、MIYAVI氏は「クリエイターとしてうまくアジャストしていきながら、表現し続けるしかない」と回答。

 天羽氏は「メタバースだと、現実世界の“しがらみ”から解放され、さまざまなチャレンジができる一方、メタバースだから特別なコミュニティというわけではない」と見解を示す。

「メタバースが発展していけば、現実世界と並列したコミュニティとして成り立ってくると思います。将来的にはいろんなメタバースが登場し、多くの人がその世界へ入っていったときに、『人格を演じ、使い分ける』ようになるかもしれない」

 さらに今後、Web3とメタバースが相互作用し、これまでにない社会や文化、経済圏が生まれてくることが予測される。

 こうしたなか、「メタバースクリエイターにとってどんな影響があるのか」というトピックのもと、登壇者それぞれの考えを表明した。

 VEN氏は「まずはどんな情報があるのか、TwitterやDiscordでキャッチアップし、自分で発信していくことが大切」だと語る。

「私自身、Voxel Rangers(ボクセルレンジャーズ)というクリエイター集団を作っていて、そこで収益化できるよう尽力するとともに、自分が経験したWeb2からWeb3企業へキャリアを移行していく過程を生かし、Web3人材の雇用創出にもつなげたい」

 MIYAVI氏は「メタバースはフィジカルでの容姿や年齢、体格などに関係なく、バーチャル空間のアイデンティティで勝負できるのが面白い。いわば現実世界とは全く違う輝き方を見出せるのがメタバースの可能性だが、だからこそ『自分はなんなのか』という人間らしさの価値がより求められるようになるだろう」と意見を述べた。

 最後に天羽氏が「MIYAVIさんのような世界で勝負するクリエイターがきっかけで、メタバースのマスアダプション(社会浸透)が近づくのではと思った。人間らしさや豊かさ、そして人同士の繋がりが大切になってくるが、Oasis TOKYOで得た体験が現実世界にも良い影響を与え、それが日々の行動も変えていけるような世界を目指したい」と語り、セッションを締めくくった。

 さらにコインチェックは今春より、「Oasis Community PASS NFT(OCP)」を販売予定だという。

 トークンホルダーを巻き込み、コミュニティでの体験をより豊かにしていくために、新たなNFTプロジェクトを走らせるそうだ。今後の発展に期待したい。

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