小泉萌香×前田佳織里に聞く、アミュボチャンネルの現在地と未来 YouTubeからはじまった“新たな景色”
——今度はチャンネル発の1stアルバム『FIRST CHANNEL』がリリースされます。ここまで発展するのは、すごいですね。
小泉：すごいんですよ（笑）。私たちが所属している声優部署が、それだけ成長したということで、関わってくださるスタッフさんもすごく増えまして！ 最初は5〜6人に1人しかマネージャーさんがいなくて大変だったんですけど、そこから比べたらだいぶ大きくなっちゃって。
前田：ビックリだよね。仲間がどんどん増えて、普段仕事が大変なときも、いろんなマネージャーさんが助けてくれたり支えてくれて。それだけじゃなく、「みんなだからこその楽しい取り組みをやって行こうよ」と、すごく私たちの可能性を広げてくれています。まさかアルバムを作ってライブをやるとは、夢にも思っていなかったよね。
小泉：アミューズってそういえばすごい事務所だったなと、改めて実感しました（笑）。
——1stアルバム『FIRST CHANNEL』は、全員曲もあり、ユニットを組んで歌った楽曲もあり、曲調もすごく幅広くて聴きどころ満載です。お二人としては、どんなアルバムになったと思いますか？
小泉：いろんなジャンルの曲があって、歌っているメンバーは曲ごとに違いますけど、どの曲もすごくステキだし、メンバーの組み合わせも意外と見たことないけど、きっと「みんなが見たかった」組み合わせだし。歌のジャンルも、その人がこういうジャンルを歌っているのは聴いたことがなかったけど、聴いてみたいと思っていたジャンルとか。みなさんが求めていた組み合わせと曲調が、一挙に聴けるアルバムになっていると思います。
前田：アミューズと言えば、音楽のプロフェッショナルが集まっている事務所でもあるので、だからこそ音楽の幅がすごく出ていると思います。普段からいろいろなコンテンツで歌わせていただく機会は多いですが、キャラクターではない自分の歌声で、さまざまな組み合わせや楽曲に挑戦できたのはすごく楽しかったです。そしてなにより“神曲”ばかりで、「マジで？」って思いました（笑）。ひいき目無しに、本当にいい曲が揃っているので、ぜひ何回も聴いてほしいです。
——前田さんが、佐藤日向さん、船戸さんと3人で歌った「ビッグバン☆エモーション」は、まさしく神曲です。
前田：この曲はちょっと懐かしい感じもあって、平成のアイドルソングのような感じもあるし、コテコテの歌詞が大好きです。“考えるな、感じろ！”みたいな。だって〈ラブラブチュッチュ〉なんて、普段言わないですから（笑）。
——多少照れながら歌ったりしたのでしょうか。
前田：照れましたし、いい意味で「私は一体何を歌っているのだろうか」という気持ちになったんですけど（笑）。その分、振り切って歌わせていただきました。私たちは全力で歌ったので、ライブではファンのみなさんも全力で、合いの手で応えてほしいなと思います。
——普段からアイドルものコンテンツに関わることは多いと思いますけど。
前田：多いですけど、こういうタイプの曲は歌ったことがなかったんです。役柄がそういう系統ではなかったと言うか。だからこそ新しい挑戦になりました。ただ踊りながら歌うことは多いので、自分のなかでは歌いながら、「ここはこういう振り付けになるのかな？」と想像しながら歌うことができました。それはコンテンツもので鍛えられた部分なので、それがこの曲でも活かせていたらいいなと思いますね。
——もう1曲、「Lucky Me」はエレクトロサウンドの楽曲で、前田さんと礒部花凜さん、牧野さんの3人が歌っています。
前田：この曲は、女の子が街中に出るときは、こんなにウキウキしているんだよという気持ちを表現していて、聴くと「今日もがんばろう」と思える曲です。私は普段の自メイクが面倒くさくて、なるべく時短で済ませてしまうタイプですけど、そんな私でも「もうちょっとメイクをがんばってオシャレを楽しみたい」と思えるし、「毎日をもっと大切にしよう」という気持ちにさせてくれますね。聴いてくれた人が、「今日は時間があるからちょっと街に出てみよう」と思ってもらえたらうれしいです。
——小泉さんは、牧野さんとハードロックタイプの「Master of light speed」を歌っています。
小泉：すごい曲ですよね（笑）。牧野さんと2人で歌わせていただいたのですが、まず牧野さんと歌えたことが、すごくうれしかったです。
——牧野さんがこういうタイプの曲を歌っていることにも、意外性がありますね。
小泉：そうですよね。牧野さんは、可愛くておとなしい静かな楽曲を歌っているイメージがありますけど、でもこれはこれで格好よくて、新たな魅力を発見した感じです。ライブで、2人で並んで歌うところを想像して、今からすごく楽しみです。
——また「Weekday Dreamers」は、小泉さん、田野さん、富田美憂さん、船戸さんの4人で歌っています。ラップやセリフパートもある曲ですね。
前田：この曲、すごいよね。「こう来たか！」って思いました。
小泉：歌詞もすごく面白くて、〈イライラ蓄積止まんない〉とか〈どうしてこんな仕事が終わんない…〉とか、現実味のあることを結構ストレートに歌っていて。「今度有給を取って温泉でも行っちゃおうぜ！」みたいな感じとか、すごく大勢の方に寄り添える歌詞なんじゃないかなと思います。むしろ私たち自身も、普段から思うことがあるし（笑）。
前田：めちゃめちゃ共感するよね。「旅行に行きた〜い」って本当に思うし。
小泉：だからこの曲は、自分が抱いた感情のまま歌わせていただきました。歌詞はそういう感じだし、曲調もすごく楽しい感じで、ちょっと懐かしさも感じられる音だったりするので、歌詞も曲も、いろんな方に響いてくれるんじゃないかと思います。
——そしてラストの「Secret Promise」は全員で歌唱しています。温かくて、ライブの最後に歌ったらすごく締まりそうな曲だと思いました。
小泉：エンディングにすごくピッタリの曲です。落ち着いた曲調なので、ちょっと切ないのかなと想像するかもしれませんけど、歌詞としては、それぞれの道に進んでもまた絶対会えるから、その日を楽しみにしていてほしいという、未来へ向かった明るい内容になっています。
