有名なコナミコマンドや”制作者の愚痴”まで……奥深いレトロゲームにおける“裏技”の世界

レトロゲーム“裏技”の世界

バグから起こる裏技も当時ならでは

 『元祖西遊記スーパーモンキー大冒険』というバップさんから出ていたファミコン用のゲームは、バイナリーで見られる隠しメッセージがあるんですけど、これがバイナリーじゃなくても実機でも見られるという技も発見されています。

 方法としては、最初にほかのファミコンゲームで電源を入れたままROMを抜いて、そこに『元祖西遊記スーパーモンキー大冒険』のROMカセットを、そのまま本体に半差しというか完全に入れない変な感じに差してリセットすると、バグのような画像になって、その隠しメッセージが表示されるというものです。

 とにかくその制作側の人が、多分この記事上には載せられないと思いますが、それぐらいエロいことを書いていて、中学生や高校生がいいそうなどうしようもない下ネタが出てくるという、これは悪口というか、自分の趣味で入れたんじゃないかというものです。

 ちなみに『元祖西遊記スーパーモンキー大冒険』は、クソゲー中のクソゲーといわれているんですが、だけどBGMはこの当時にしては、めちゃめちゃいいんですよね。また、このゲームには裏技もあって、海は渡れないはずなんですが、「セレクト」ボタンを連打していると海を渡れてしまうんです。本来、海を渡った先にゴールの天竺があるんですが、この裏技を使うとどこにでも行けちゃうので、左側にどんどん進んでいくと天竺が見えてくるので、だいたい10分ぐらいでクリアできてしまいます。本当なら、途中で沙悟浄と猪八戒を見つけて仲間にして天竺に向かうはずなんですけど、三蔵法師と孫悟空のふたりで天竺に行けちゃうんですよ。それでもバッドエンディングにならずに、クリアできてしまいます。

 また、似たような技でいくと、『チェスター・フィールド 暗黒神への挑戦』というビック東海のファミコン用ゲームがあります。僕が大好きなメーカーのビック東海の第2弾のゲームですね。

 『チェスター・フィールド』は、経験値を稼いで、お金を稼いで、武器をパワーアップさせて、自分を強くさせていくゲームです。これも曲がめちゃめちゃいいんですよ。

 このゲームの裏技は、ダンジョンで使います。マップが複雑でこのダンジョンはめちゃくちゃ難しいです。どんどん先に進めることはできるのですが、進んだ先が行き止まりだと、また戻らなきゃいけない。ところが、行った先でしゃがんでスタートボタンを連打すると床をすり抜けて下に行けちゃう技があって、これで行き止まりがあってもどんどん先に進めることができます。ちなみに、やりすぎるとBGMが鳴らなくなるので気をつけてください。

 あと、すり抜け裏技だと『スーパーマリオブラザーズ』の前の『マリオブラザーズ』にもありました。このゲームでは、一番下の床の部分でマリオをジャンプさせてスタートボタンを押し続けるとマリオがどんどん床にめり込んでいくという技でした。技といっても、敵にやられなくなるけど、ゲームもクリアできなくなるのですが(笑)。

 少し毛色の違うものだと任天堂のファミコン版『スパルタンX』も有名ですね。これはアイレムのアーケード版『スパルタンX』の移植ですが、ゲームは映画『スパルタンX』のシーンとは全然違う雰囲気のアクションゲームでした。

 ゲーム中、主人公のトーマスが攻撃をあと一回受けたら死んでしまう状況にして、1面クリア直前のギリギリのところに立ちます。そこで敵のナイフに当たると同時に1面をクリアすると、クリア時にトーマスが階段を上って上のフロアに移動するシーンで、階段が表示されずに透明な階段を上がっていくというシーンが見られます。それだけですが、それを再現させてみんなで盛り上がった記憶がありますね。

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