「世界初のツイート」のNFT、転売するも約3億円の損に? ジャック・ドーシーの痛烈な煽りも
2021年3月、Twitter社を起業したジャック・ドーシーの「世界初のツイート」のNFTが高値で落札されたことが話題になった。買い手は暗号資産起業家のシーナ・エスタビ。価格は290万ドル(約3億円)だった。
2022年4月、エスタビはこのNFTを手放すことを決意。NFTマーケットプレイス「」に出品するも、転売作戦は暗礁に乗り上げている。
エスタビがNFTを購入した当時、目新しい資産であるNFTは高値で取引されていた。しかし、この一年で状況は一変。猫も杓子も売れるハイプ状態ではなくなった。
この4月、エスタビは話題の資産をOpenSeaに強気の4,800万ドルで出品するも、その価格では買い手がつかなかった。記事執筆時点の最高入札額はわずか30,814ドル(約391万円)である。この値段は買った当初の値段の約1%にあたる。
I decided to sell this NFT ( the world's first ever tweet ) and donate 50% of the proceeds ( $25 million or more ) to the charity @GiveDirectly
🖇 https://t.co/cnv5rtAEBQ pic.twitter.com/yiaZjJt1p0— Estavi (@sinaEstavi) April 6, 2022
出品後、収益の50%は慈善事業に寄付するとツイートで約束するも、ドーシーから「なぜ99%にしないんだ?」と煽られるだけで、入札額が上がることには貢献しなかった。
エスタビは「私の値付けは高額で、誰もが買えるものではなかった」と、ロイターの取材に答え、「NFTを売却するかどうかはもう分からない」と付け加えた。世界最大規模のNFTマーケットプレイスに出品しているにも関わらず、「誰が買いたいかが重要で、誰もがこのNFTに値するとは思わないので、私は誰にもこのNFTを売らない」と主張。大幅に値崩れしているものの「このNFTは単なるツイートではなく、デジタル世界のモナリザだ」と所有する資産の価値を信じていた。
現在マレーシアに住むエスタビは、昨年5月にイランを旅行中に逮捕され、今年の2月に釈放されている。逮捕当時、イラン国営メディアは彼が「国の経済システムを混乱させた罪」で告発されたと報じている。
今回のNFTの価格変動に、今度はエスタビが混乱させられているのではないだろうか。
(画像=Twitterより)
(Source)
https://www.theguardian.com/technology/2022/apr/14/twitter-nft-jack-dorsey-sina-estavi
https://opensea.io/assets/matic/0x28009881f0ffe85c90725b8b02be55773647c64a/20/