『PlayStation VR2』はメタバース時代にどうハマる? よりリアルさを追求した機能とは

『PlayStation VR2』はメタバース時代にどうハマる?

 ソニーが開発中のPS5用VRヘッドマウントディスプレイ『PlayStation VR2(PSVR2)』の公式サイトが、2022年2月5日に公開された。PSVR2は、2022年1月5日にPlayStation.Blogにてソニー・インタラクティブエンタテインメント シニアバイスプレジデントにてスペックが公開されており、正式な公式サイトの登場が待たれていた。

PlayStation®VR2およびPlayStation VR2 Sense™コントローラー──PS5™で実現する次世代のVRゲーム

 PSVR2本体のビジュアル、および発売日と価格は、現時点では未定。前モデルとなる初代PSVRが登場したのが2016年10月だが、ここ数年でVRコンテンツは驚くほど成長した。現在を取り巻くVR環境を振り返りつつ、来たるべきPSVR2への期待、およびスペックから見る立ち位置を考察してみたい。参考として、PSVR2専用タイトル『Horizon Call of the Mountain』の映像を紹介しておく。

Horizon Call of the Mountain - Teaser Trailer

VRコンテンツの成長と、メタバース時代の到来

 初代PSVRが登場した頃、VRコンテンツはまだ黎明期だった。VRの先駆け的存在である『Oculus Rift(コンシューマ版)』が2016年3月に登場したばかりで、VRコンテンツを体験できる人は、今よりももっとごく一部の人に限られていた。

 筆者は初代PSVRを朝イチのヨドバシカメラにて購入し、『Rez Infinite』や『サマーレッスン  宮本ひかり』、『アイドルマスター シンデレラガールズ ビューイングレボリューション』、『KITCHEN』などのゲームをプレイしていた。VRゲームの機転となったのは、2017年発売の『

 バイオハザード7 レジデント イービル』だと感じている。ホラーゲームとVRはとても相性が良く、さらにVRゲームは首を動かして視点を動かせるため、照準合わせなどのアクション面でも操作しやすかった。

 だが、ケーブルレス&スタンドアローンで楽しめる「Oculus Go」が発売された2018年頃になると、PSVRのスペックは見劣りするものとなっていた(同年、PSVRは1万円値下げしている……)。VRデバイスの多様化と成長は著しく、高解像度な高級モデルもあれば、スマホを使ってVRを楽しめる手頃な周辺機器まで、幅広いデバイスが登場し始めた。

 そして2020年。COVID-19の影響により、世界中で社会的距離=ソーシャルディスタンスが意識されるようになると、仮想現実を介した非接触コミュニケーションが注目されることとなる。2020年10月にはスタンドアローンVRの傑作ともいえる「Oculus Quest 2(Meta Quest 2)」が登場し、ゲームや映画、ミーティングなど、あらゆるコンテンツにVRが活用されてゆく。

 やがて登場した概念が「メタバース(Metaverse)」だ。現実に根ざしたサービスや企業がバーチャル内でも同様の作用をすることで、物理的な制限を超えて顧客に価値を提供できる、という認識で相違ないと思う。バーチャル渋谷のような現実を仮想空間にビジュアル化したコンテンツもあれば、『Decentraland』や『Cryptovoxels』のようなブロックチェーンを活用したメタバースプラットフォームも登場し始めている。これらはまだ黎明期だが、現在の我々がネットを使って当たり前のようにコミュニケーションをしているように、バーチャルプラットフォームでのコミュニケーションが珍しくない時代がやってくるかもしれない。『VRChat』の隆盛などは、その風景を予感させてくれるだろう。

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