犬のしつけに悩んでいる方は必見! 犬をしつけたくなるNetflixドキュメンタリーに注目

犬をしつけたくなるNetflix番組

『CALI K9:どんな犬でもしつけます』は希望に溢れている

 飼い主にもさじを投げられつつある犬や、問題犬をうむきっかけとなるダメ飼い主が、レバレット氏と出会うことで素晴らしい関係となっていく様子は希望に溢れています。

 本ドラマには、心にトラウマを抱えて自尊心が低くなったり、攻撃的な人が、犬のリーダーになることで尊厳を取り戻したり、穏やかになっていったり、自信のない人が逞しくなっていきます。

 どんな人も、どんな犬も、正しいしつけを学べば素晴らしい人生を歩むことができる…、このドラマは希望に溢れています。いえ、希望しかないと言っても過言ではないでしょう。

 街を見渡せば、多くの犬と飼い主さんを目にします。しかし、その多くの関係が崩れているようです。筆者は海外で犬のレスキューをしていましたが、レスキュー団体の人たちでさえ、犬をコントロールできずに持て余していました。

 緊張状態や恐れから吠える犬がいれば、水をスプレーして黙らせるようにと伝えられていました。『CALI K9:どんな犬でもしつけます』にはそんなシーンはどこにも登場しませんし、この作品を見た後では、それが犬の尊厳を傷つけていた行為であることもわかります。

 そのような環境に置かれた犬たちは、ただ単に安楽死を先延ばしにされているだけで、幸せとは言えなかったでしょう。当然ですが、里親探しイベントに連れてきても、犬はなかなか里親と出会うことができません。

 団体の人たちは一様に動物を愛して、真剣に活動していましたが、本ドラマのラストを飾ったシェルターの管理人同様、どうすれば犬をしつけけられるかという知識は持ち合わせていませんでした。それは犬が好きで、子どものころから犬を飼っていた筆者も同様です。

 本ドラマは、目の前にある問題を解決するだけでなく、明るい未来につながる方法を惜しみなく伝授する希望に溢れる作品です。どんな御涙頂戴な十箇条映画よりも犬を愛しく感じ、どんな飼い主の心得リストよりも飼い主になる責任を感じさせてくれます。

 このコロナ禍で、フロリダにあるシェルターの犬が全て引き取られ、ケージが初めて空になりました。このニュースを喜ばしく思うと同時に、『CALI K9:どんな犬でもしつけます』のメソッドが広まれば、シェルターにくる犬の数も減っていくのでは、と希望を持たずにはいられません。

 見終わった頃には、しつけ用リードとおやつを片手に犬と心から向き合いたくなる『CALI K9:どんな犬でもしつけます』。1話30分構成なので、気軽に見て、人生を大きく変えてください。

■中川真知子
ライター。1981年生まれ。サンタモニカカレッジ映画学部卒業。好きなジャンルはホラー映画。尊敬する人はアーノルド・シュワルツェネッガー。GIZMODO JAPANで主に映画インタビューを担当。Twitter

〈Source〉
https://www.bbc.com/news/uk-wales-54643823
https://www.asahi.com/articles/ASNBW53TVNB6ONFB008.html
https://www.cheatsheet.com/culture/types-of-people-who-should-not-own-a-dog.html/
https://www.sankeibiz.jp/macro/news/210124/mca2101240700004-n1.htm
https://www.bustle.com/p/the-9-hardest-things-about-owning-a-dog-that-no-one-ever-tells-you-about-11983742
https://www.nbcnews.com/better/health/what-your-dog-s-bad-behavior-says-about-you-ncna795666
http://www.righttrackdogtraining.com/bad-dog-bad-owner-2/
http://www.canismajor.com/dog/alpha1.html
https://scoop.upworthy.com/animal-shelter-celebrates-empty-kennel-first-time-in-its-history

Netflixオリジナルシリーズ『CALI K9: どんな犬でもしつけます』独占配信中

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