TikTok LIVEが生んだスター・炊き立てご飯(しょーき)のルーツは”吉本新喜劇”? へりむとの関係性にも迫る
へりむとコラボを重ね、韓国語を勉強するように
――どうやってライブのコラボ相手を選んでいるんですか?
しょーき: ランダム方式です(笑)。ライブ直前に、ライブ配信者の一覧を適当にタップして当たった人とコラボする感じです。事前オファーや打ち合わせも一切ありません!(笑) 去年の10月頃から海外の方とのコラボは60〜70人とやっていますが、全員そうやって選んでいます。
――その中でも、韓国のへりむさんとのコラボはなぜあんなにもバズったと思いますか?
しょーき:それが僕も不思議で……応援してくれるみなさんに聞きたいくらいなんです。ただ、1回目のコラボで「息が合うな」とは思いました。言葉が通じなくてもわかるような身振りをしてくれて、リアクションも取りやすかったです。あとは、本当に打ち合わせなしの「出たとこ勝負」でやっているので“作り込まれていない感じ”や“生っぽさ”を面白がってくれているのかなと思います。
――何度かコラボ配信をされて、へりむさんへの印象は変わりましたか?
しょーき:最初はコラボ動画をした海外の方のうちの1人で「可愛いなー」というくらいでしたが、今は「ただただ可愛い」と思うようになりました(笑)。
――海外の方とコラボするようになってから、自分の中で変化したことはありますか?
しょーき:へりむちゃんとコラボを重ねて“海外の方と真剣に話したい”と思うようになってからは、韓国語を勉強するようになりました。2人の動画を楽しみにして下さっている方もいらっしゃると思うので、コロナが落ち着いたら直接会ってコラボができるといいなと思います。
――その他に印象に残っている海外の方とのコラボはありますか?
しょーき:フランス人のコロスさんとは最初のコラボから仲良くなったんですけど、日本のアニメが好きらしく、台詞から日本語を覚えていて。「うるせぇ」とかちょっと“悪い日本語”を知っていてびっくりしました(笑)。『NARUTO -ナルト-』が好きらしいんですけど、あのライブは視聴者の方からの反響も大きくて盛り上がりました。
――コラボライブをしたことで興味を持った国や行きたい国はありますか?
しょーき:へりむちゃんの韓国はもちろん、フランス、インドネシア、東南アジア、アメリカですかね。
――今後、TikTokを通して表現していきたいことはありますか?
しょーき:コロナが落ち着いたら色んな方と実際に会ってコラボ配信はしたいです。へりむちゃん以外に、日本の方でもコラボしてみたい方はいますね。たとえば、“友達がいないから顔出し平気★”さんとか。あと、個人的にはTikTokをホームにしつつ、他の動画SNSにも進出したい気持ちはありますし、いつかファンの方向けにリアルイベントも出来たらいいなと思っています。これからも“TikTok LIVE世界大会”を応援してもらえたら嬉しいです!
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幼少期の夢が「人気者になること」だったというしょーきさん。彼のユーモアの原点は吉本新喜劇だということに意外性とともに温故知新の可能性を感じた。
TikTokと言えば、若者向けのショートムービープラットフォームだと思っている大人も少なくないかもしれないが、それはあくまでほんの一側面にしか過ぎず、いまやそこでは日常的に世代や国境を超えたコミュニケーション、エンタメの共創が生まれているようだ。コロナ明けの展望について話してくれる彼の表情は希望に満ち溢れており、その姿にこちらまで勇気をもらった気がした。
■佳香(かこ)
元出版社勤務。現在都内OL時々ライター業。三度の飯より映画・ドラマが好きで年間の劇場鑑賞映画本数は約100本。Twitter:https://twitter.com/Tominokoji