次期Apple Watchに血糖値測定機能? 日本企業も参戦の「健康測定機器の聖杯」争奪戦

次期Apple Watchに血糖値測定機能? 日本企業も参戦の「健康測定機器の聖杯」争奪戦

 代表的な生活習慣病のひとつである糖尿病の治療には、血糖値の測定が不可欠である。現在主流の血糖値測定方法は、指先に針をさして出血した微量の血液を使うものだ。人体に傷をつけずに血糖値を測定する「非侵襲型」の手法は長年開発されているが、まだ普及にいたっていない。多くの患者から苦痛を取り除くことから「健康測定機器の聖杯」と言われることもある非侵襲型血糖値測定機器の市場に、Appleが本格参入するかも知れない。

テスト中のティム・クックCEOが目撃される

 Apple製品専門ニュースメディア『MacRumors』は25日、次期Apple Watch(仮称「Apple Watch Series 7」)に非侵襲型血糖値測定機能が実装されるという噂を報じた。この噂のソースは、韓国のウェブメディアETNewsの記事である。この記事の主題は後述する次期Galaxy Watchに実装される血糖値測定機能なのだが、Appleの動向にも言及している。

 Appleは以前から非侵襲型血糖値測定に関する特許を取得していると言われており、噂されている次期Apple Watchに実装するのは皮膚に光を当てて血糖値を測定するというものだ。同社はこうした測定技術を2017年から研究開発しており、同年には同技術を実装した試作品を身につけたティム・クックCEOが目撃されている。

 クックCEOは、以前から折りにふれて非侵襲型血糖値測定技術に言及している。例えば、2017年にスコットランドにあるグラスゴー大学との学生とのミーティングに出席した際、血糖値モニターを着用していると発言している。昨年末にはApple Watchの新しい健康測定機能に関してテスト中であり、「あなたが持っている車にあるセンサーについて考えてみてください。あなたの身体には間違いなく車よりもっと多くのセンサーがあるはずです」とも語った。このテスト中の機能は、非侵襲型血糖値測定技術であると見て間違いないだろう。

 ちなみに、次期Apple Watchは今年後半にリリースされると見られており、触覚フィードバックを備えたマイクロLEDディスプレイが使われれるという噂もあったが、その真偽は定かではない。

次期Galaxy Watchでも測定可能か?

 非侵襲型血糖値測定機能に関しては、Samsungが開発するGalaxy Watchシリーズでも実装が噂されている。この噂を報じた26日付のAndroid製品専門ニュースメディア『Android Police』の記事によると、次期Galaxy Watch(仮称「Galaxy Watch4」)に件の機能が実装されるようだ。

 韓国ITメディア『Korea IT News』をソースとするでは、次期Galaxy Watchにはラマン分光法と呼ばれる技術を活用した非侵襲型血糖値測定機能が実装される。ラマン分光法とは、物体に光を当てた時に生じる分子振動に伴うラマン散乱と呼ばれる現象を応用して物質の検出等を行う測定法だ。この測定法を使って、傷をつけずに体内の血糖を測定すると推測される。

 Android Policeの記事は、次期Galaxy Watchに血糖値測定機能を実装するのに伴う困難をふたつ指摘している。ひとつは、Galaxy Watch3に実装した血中酸素濃度測定機能の精度があまりよくなかったという実績があるように、Samsungは健康測定機能実装を必ずしも得意としていないことだ。もうひとつは、健康測定機能の実装に際しては、世界各国の医療機関から承認を得なければならないことである。

 以上のような困難があるものも、Samsungは伝統的にApple製品とほぼ同等な製品の開発を目指しているので、次期Galaxy Watchに非侵襲型血糖値測定機能が実装される可能性は高いだろう。

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