iPhoneやApple Watchが車のキーになる? iOS 14のコードから“CarKey”リーク
iPhoneやApple Watchを自動車の鍵として使用できる新機能「CarKey」の存在が、オペレーティング・システムiOS 14のコードから明らかになった。
まずはBMWと提携?
『9to5Mac』は調査の結果、iOS 14ベータ版のコードに、最初に提携する自動車メーカーがBMWになるという新たな証拠を発見したと報じている(参考:https://9to5mac.com/2020/03/23/ios-14-bmw-carkey/)。
同記事によると、BMWは「現時点では詳細を伝えることはできない」としながらも、否定しなかった。AppleやBMWは、デジタルキー機能の標準化を行なうカー・コネクティビティー・コンソーシアム(CCC)にも参画している。
CCCが以前、発表したDigital Key Release 2.0の仕様には、NFCという近距離無線通信規格が用いられている。バージョン3.0の新機能によりエクスペリエンスがさらに向上するという。
この機能を使えば、端末をドアハンドルに直接かざすことなく車のロックを解除したり、端末をバッグやポケットに入れたまま、車を始動することができる。CarKeyは複数の人で共有も出来るため、“車の鍵”という概念が変わる仕組みといえるだろう。
このパッシブキーレスアクセスでは、デバイスと車両の正確な位置確認が可能になる、新しい位置認識機能を提供する。
そのために、CCCはBluetooth Low Energy(BLE)と超広帯域(UWB)を組み合わせた仕様を開発しているという。UWBを採用するバージョン3.0は、最先端の盗難防止機能も提供する見込み。バージョン3.0のUWBに対応しているのは、現行iPhone 11、iPhone 11 Pro、iPhone 11 Pro Maxだ。
BMWは、iPhoneベースの便利で高度なインフォテインメント機能Wireless CarPlayを採用した最初の自動車メーカーでもあった。AppleとBMWがデジタルキーに共同で取り組んでいるのは、当然の成り行きといえる。
また、AppleはCarPlayと同様に、デジタルキーをCarKeyとしてブランド化すると思われる。CarKeyにはiPhone 11以降を必要とする可能性がある。
CarPlayと同様に、CarKeyは2つのバージョンに対応しているかもしれない。例えば、1つは接触が必要なバージョンで、もう1つはiPhoneをポケットに入れたままでいいバージョン。CCCのデジタルキー規格はタブレットでも動作するが、iPadがAppleのCarKey機能で動作するかは不明だ。