さかなクンのYouTubeチャンネルはなぜ面白い? ヒット動画に見る“YouTuber適性の高さ”
江頭2:50と同じように、テレビではスポット的に登場することの多いさかなクンゆえ、そのプライベートが深堀される機会は今まであまりなかった。
しかしYouTubeでは、ワンポイントリリーフに徹する必要はなく、主役でいられる。これまで秘密のベールに包まれていたさかなクンの私生活を覗いてみたいという世間のニーズは高いらしく、現に、再生回の数上位には、さかなクンがニット帽+ワイシャツスタイルで山手線に乗車する動画「【プライベート】さかなクンが山手線に!?」や、車で移動中のさかなクンを撮影した動画「【マネジャーが撮影!!】移動中のさかなクンは…?」など、オフ感が強めのコンテンツが並ぶ。
そして、オフでもオンでも裏表のないところもさかなクンの強み。さかなクンといえば、『TVチャンピオン』の魚通選手権に出場した魚オタクの高校生だったところから、今や東京海洋大学名誉博士および客員准教授を務め、環境省、農林水産省をはじめとした政府主導の事業に多数関わる魚系文化人の頂点。おそるべき“出世魚”であるにもかかわらず、さかなクンは決して偉ぶらない。それに、専門的な知識を豊富に持つ学者なのに、魚に関する様々な情報を子供でも分かるような平易な言葉で説明してくれる。
特徴的なキャラクターとともに、“好きなもの”に対する情熱と高度に専門的な知識を持ち、かつ謙虚・真面目で、子どもでも大人でも、人気YouTuberでもマネージャーでも、誰に対しても平等に接する……。そんな、魅力的なパーソナリティを多角的に見せていけるさかなクンは、YouTubeでこそハネる人なのかもしれない。