iPhone 12が予想を上回る需要 Apple従業員が中国に渡航を再開
iPhone 12シリーズは、コロナ禍の影響で例年より遅れてリリースされたが、その後も需要に供給が追いつかず、Appleは四苦八苦している。この苦境を打開しようと、Appleも手を尽くしているようだ。
iPhone 12の需要は旺盛
iPhoneの組み立てを行うFoxconnテクノロジー・グループのLiu Young-way会長は11月12日、投資家に対してiPhone 12の需要は旺盛で休暇時期まで続くとの見通しを明らかにした。『Apple Insider』が報じた(参考:https://appleinsider.com/articles/20/11/12/foxconn-expecting-strong-earnings-because-of-iphone-12-will-continue-us-investments)。
Foxconnは7月~9月の四半期に前年同期とほぼ同じ10億8000万ドル(1130億円)の利益を上げた。横ばいになった原因として、コロナ禍で製品のリリース日程に遅延が発生したことが考えられる。それでもLiu Young-way会長は、特にiPhone 12の需要が予想よりも強いとしている。
とりわけiPhone 12 Proの需要が好調な兆候があるとTF International Securitiesのアナリスト、ミンチー・クオ氏は見ており、Foxconnのコメントはこれを裏付けるものだと『9to5Mac』は伝えている(参考:https://9to5mac.com/2020/11/12/foxconn-says-iphone-12-demand-strong-wisconsin-farce-continues/)。
Luxshareが新たにiPhone 12 miniを生産か
Apple Watchの組み立てを行っているLuxshareは7月に、中国のiPhone生産工場をWistronから33億元(約523億円)で買収し、早期に稼働させることに前向きだ。2021年からサプライチェーンの他の企業同様に、段階を踏んで旧モデルのiPhone生産から受注すると思われていた。しかし、計画に変更があり早くも最新モデルのiPhone 12 miniを受注する可能性があるという(参考:https://appleinsider.com/articles/20/11/10/luxshare-could-produce-iphone-12-mini-for-apple-earlier-than-planned)。
iPhoneの生産は、ピークに達する年末には2倍にも膨れ上がる。これまで、その工場ではiPhone 12 miniの2割を生産しており、そのまま生産を引き継ぐのはもっともといえる。この動きは、Appleの意向が強いとされている。Appleとしては、パンデミック等、何が起きるかわからない状況で、生産リスクの分散につながる。