Googleの「Shoploop」は、ライブコマースアプリの“覇者”となるか?
7月16日、Googleがモバイル用アプリ「Shoploop」をリリースした。本アプリは、最大90秒の動画内でユーザーに新商品のプロモーションをすることができる、オンラインショッピングとライブ配信が一体型となったプラットフォームだ。
創設者のラックス・プジャリ氏によると、「Shoploop」は、消費者が商品を購入する際にSNSや通販サイトを複数行き来していることに発想を得たという。「たとえば、SNSで気になるコスメを見つけたら、YouTubeで評価を確認して、通販サイトで購入するという、少なくとも3つのサイトを経由しなければならない。商品の発見からレビューの確認、購入まで、1つのプラットフォームで完結させたかった」と同社のブログで語っている。
とはいえ、ライブ配信とeコマースを組み合わせた「ライブコマース」は目新しいものではなく、すでに多くの企業が採用するスタイルだ。大手企業では、Amazonが昨年、ライブストリーミングプラットフォーム「Amazon Live」をリリースし、YouTubeも動画下部に商品を直接表示する新広告フォーマットを発表した。Facebookもライブ配信による商品の購入が可能で、Instagramも独自の購入経路を持っている。
また、スタートアップ企業による参入もさかんだ。昨年1,200万ドルの調達に成功した「Dote」や、今年1月に300万ドルを調達した「Popshop Live」、「NTWRK」はライブ配信と購入経路を併せ持ったサービスで、まさに「Shoploop」の競合と言えるだろう。その他にも、「Bambuser」、「MikMak」、「Buywith」などは、配信プラットフォームを提供することで、ブランドやインフルエンサーの業界への参入を後押ししている。
それでは、「Shoploop」にて注目すべきポイントはどこだろうか。プジャリ氏によれば、「Shoploop」での体験はより“インタラクティブ”であるという。従来のようにただ写真や文章を読むだけでなく、クリエイターたちが紹介するネイルやヘアアイテム、コスメなどの新商品の発見を手助けするとともに、よりその商品の魅力を知る人たちからのレビューを確認し、すぐに購入できるようになるそう。また、お気に入りのクリエイターをフォローしたり、動画を家族や友人と共有することもできる。