佐々木あさひ、関根りさ、吉田朱里……美容系YouTuber、鑑賞のポイントは?
YouTuber人気はわかっているし、理解したいけど、何が面白いのかいまいちわからない――。そんな人は少なくないのではないだろうか。現在30代の筆者もそのひとりだ。いったい何が観る者を魅了しているのか。日頃からYouTuber動画を観ている人に、素直に尋ねるしかない。今回は、美容系YouTuberの動画をほぼ毎日観ているという映像メディア関係者A子さんに、その魅力を解説してもらった。
――美容系YouTuber動画を観るようになってどれくらいですか?
3〜4年くらい前に佐々木あさひさんの動画を観たのが最初ですね。そこから派生して、最近は関根りささん、吉田朱里ちゃん(NMB48)、会社員Jちゃん、あいりさんあたりを観ています。それ以外はダイエット系で石井亜美さん、ひなちゃんねるですね。でも、いちばん好きなのはダイエットでも美容でもない、バイリンガル英会話のちかさんです。
――めちゃくちゃいっぱい観てますね。毎日いつチェックしてるんですか?
夜寝る前に新しい動画が投稿されていたら観て、あとは職場が比較的自由なので、昼間の仕事中に音声だけで聴いています。そういうときはメイク動画じゃなくて、ダイエットについて語っている動画とか。ラジオ感覚ですね。
――チャンネル登録して、投稿があったら観る、という感じですか?
それが、登録はしてないんですよ。登録すると、そればっかり出てきちゃうじゃないですか。「毎回この人の動画が観たい!」という気持ちは別にないので。特定の人のファンというわけではないんです。最初に観ていた佐々木あさひさんも、今は全然観てませんし。
――観るようになったきっかけは?
ミュージシャンのMVを観ていたときに、関連動画で出ていたものを観たのが最初ですね。それから、メイクの仕方や髪の巻き方をネットで調べると、動画がよくヒットするようになって、「この人たち、おもしろいな」と思って定期的に観始めました。
――美容系動画の良さってなんですか?
以前はコスメ誌をよく買っていたんですけど、雑誌って、塗ってる工程の静止画しかないじゃないですか。しかも基本的にはプロのメイクさんのテクニックや道具あってのものだから、「そんなことできない」ってなることが多かったんです。YouTubeだと素人がやりながら見せてくれるからわかりやすいし、失敗した場合のリカバリー方法も観られる。それに、雑誌の写真はその瞬間だけだけど、動画だと5時間経った状態とかもやってくれるんですよ。そういうリアリティが良さでした。ただ最近はけっこう広告がついちゃってるんですよね。それはコメント欄で「はい来たタイアップ」みたいに指摘されていたり、同じ時期に複数が同じ商品を紹介しだしたら「広告だな」って。観るには観ますけど、やっぱりやらされてる感があってそんなに好きじゃないですね。
――なるほど、動画で工程が見られたほうがわかりやすいですよね。ツイッターでも最近「美容垢」が流行っていて、コスメやスキンケアの話をしている人は多くなってますが、それよりYouTuberのほうがいい?
YouTuberは、顔を出して自分でやっているっていう信頼性があるからかもしれません。それと、文字を読むのはめんどくさいけど、音声を聞くのは楽ですよね。