VTuberの音楽を追う「バの音楽事情」第5回ーーMonsterZ MATE、まじかるどーる、あんたまなどの良曲たち

 バーチャルYouTuberの音楽シーンを楽曲紹介という形で追っていく、「バの音楽事情」第5回。年末が近づき、バーチャルYouTuberのイベント告知も増えてきた。特にキズナアイの『Kizuna AI 1st Live “hello, world”』は出演DJ陣が発表され、大きな話題を呼んだ。今後も増えていくであろう年末のイベント攻勢に向け、バーチャルYouTuberの楽曲は今のうちに網羅しておこう。

MonsterZ MATE – MonsterZ PARADE

【MV】MonsterZ PARADE / MonsterZ MATE

 ハロウィンに投稿された、MonsterZ MATEのオリジナル楽曲。コーサカのラップとアンジョーの歌い声がハロウィンの百鬼夜行的なおどろおどろしさを持った伴奏に乗っている。特にコーサカのラップは形式に囚われずキャッチーで挑戦的。

 また、間奏ではMonsterZ MATEの二人と親交のあるユキミお姉ちゃん、鍵井結唯、東雲めぐ、天開司、でんき、魔宮ベル、陽 有葵、皆守ひいろ、ケリン、夜中ヨルの10名がセリフでゲスト参加。ケリンが自身の十八番である「ぶちとばしていくぜえええ!」で締めているのが強烈すぎる。MonsterZ MATEは渋谷のTOWER RECORDや秋葉原のエンタス、またAnime Girls Festivalなど多くの場所で出演しているので、年末も何かしらの企画を打ってくるだろう。

まじかるどーる – 未完成ガールズハート

【MV】未完成ガールズハート/まじかるどーる

 以前この連載でも一度紹介したUUUM所属のバーチャルYouTuber、「まじかるどーる」のオリジナル楽曲第二弾。前回同様まじかるどーるの五人がワイワイしまくる賑やかな楽曲になっている。相変わらずMVもよく作りこまれていて可愛らしい。作曲は「温泉むすめ」などにも楽曲提供を行っているPolyphonicBranch氏。

 まじかるどーるは先日チャンネル登録者数2万人を突破。それを記念して、多くの人気バーチャルYouTuberをゲストに呼んだ8時間生放送「まじかるどーる超まつり」を開催。アーカイブは6万再生を超えるなど多くの話題を呼んだ。今回の楽曲はiTunesレコチョクで配信中。

あんたま – 君がいてくれれば

【メジャーデビュー目前】えのぐ4th LIVE in 大阪

 岩本町芸能社のVRアイドル「えのぐ」の初期メンバーである白藤環、鈴木あんずのユニット楽曲。先日大阪で開催された4thライブにて発表された(楽曲は上に載せた生放送アーカイブの19分から)。えのぐは日向奈央、栗原桜子、夏目ハルの3名が加入した2018年の2月まで、「あんたま」として二人で活動していた。

 今回の楽曲はその二人のこれまでを歌ったものである。二人が活動を開始した2017年8月からあんたまを追いかけていたファンにとっては待望のユニット楽曲ということもあり、生放送ではピンクと水色のハートマークが大量に飛び交った。また4thライブではかねてより告知されていたえのぐのファンクラブが11月28日にリリースされることが発表。同日にえのぐ初となる1stシングル「ハートのペンキ」も発売となる。1stシングル発売を記念した「VR握手会」の開催も決定しており、今後も勢いを増していきそうだ。

「ハートのペンキ」予約ページ

X’Flare – 干渉ベクトルハート

オリジナル MV 『干渉ベクトルハート』 feat. X’Flare

 バの音楽事情第3回で紹介したX’Flare projectの第2弾。ゲームのボス戦的なピアノとストリングスが印象的。今回のMVでは楽曲を歌うX’Flare(クロスフレア)の銀髪が揺れまくっている。X’Flare projectではストーリー形式の動画が展開されているが、X’Flareは施設から逃げ出してきた経験があるなど、並々ならぬバックボーンがある様子。

 楽曲がX’Flare projectとしての作品である以上、歌詞にもストーリーに関係するなんらかの意味合いがあると考えてよさそうだ。じん氏が生み出したカゲロウプロジェクト的コンテンツがバーチャルYouTuberの世界でも展開されるのは筆者としても楽しみでならない。本楽曲の作曲はあるか氏。

まんじゅう – つよつよPCのうた

まんじゅう『つよつよPCのうた』Music Video

 まんじゅう氏による弾き語りの楽曲。VRChat民の間ではかなり有名なアンセム。VRChatという夢のような世界が目の前にあるにも関わらず、PCスペックの壁に絶望する人間の、ワガママのような気持ちを歌っている。

 とても短い楽曲だが、ただただ感情をそのまま書き起こした歌詞と今にも消え入りそうな声が、せつない。VRChatに限らず、バーチャルコンテンツのファンにとってPCスペックは絶対的にクリアしたい問題だ。いつかつよつよPCを買ったとしても、自分のポンコツPCを睨みつけて悔し涙を流した時の気持ちは忘れたくないものだ。

天鳥ココロ – プレパラート

プレパラート / 天鳥ココロ

 作曲バーチャルYouTuber、天鳥ココロのオリジナル楽曲第2弾。作詞作曲は天鳥ココロ本人が、編曲は僭越ながら筆者が担当させて頂いた。編曲といっても、事前に頂いた仮歌がすでに魅力的だったので、むしろその良さをいかに崩さないようにするかで苦心した。彼女自身はLive2Dを用いて活動しているが、PVではカスタムキャストとVRoidによって作られた様々な姿が登場する。

 「バーチャル」という世界で生きることについての、彼女なりの気持ちと表現が胸を打つ。「バージョンドット」という企画に応募されているので、気に入った方は是非投票ボタンを押してあげてほしい。

 今回は6曲紹介させて頂いた。「バの音楽事情」は週一回を目標に更新していく。もしバーチャルYouTuber関連の楽曲でおすすめのものがあれば、是非とも筆者のマシュマロまで情報を寄せて頂きたい。

■じーえふ
1995年生まれ。大学中退フリーター。バーチャルYouTuberに真剣。

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