『フォートナイト』で5万件もの“V-Bucks詐欺”被害が発生 「V-Bucksジェネレーター」を謳うサイトに注意

 オンラインゲームやソーシャルゲームに興じるユーザーを対象にした「普段なら有料のアイテムがタダで手に入る」「課金しなくても最強キャラクターが使える」といった魅惑的な文言に、一度は目を輝かせたことがある人もいるのではないだろうか。しかし、そのほとんどが詐欺にあたる内容のものばかりだというのは、良識あるユーザーならご存じのはずだ。そしてこのような詐欺サイトによる被害は、世界で12500万人以上(20186月時点)のプレイヤー人口を誇るバトルロイヤルゲーム『フォートナイト』でも多発している。

 米調査会社ZeroFOXによると、20189月~10月初旬までの間で、「V-Bucksが無料で手に入る」と謳った53,000件以上の詐欺事例が発生した。

 V-Bucksは『フォートナイト』内でキャラクターの外見を変更するスキンやアバターアイテムをアンロックするのに必要な通貨で、通常は課金によって入手できる。つまり、ゲーム内のミッション報酬や特別な機会を除いて無料でV-Bucksを手に入れる方法はないのだが、中には「V-Bucksジェネレーターに興味はないか?」とユーザーにオファーを送る悪質な者もいる。ジェネレーターと書いてあるものの、中身はユーザーの個人情報を抜き取る詐欺サイトで、利用にはメールアドレスやユーザーネーム、そしてクレジットカード番号などの入力が求められる。入力しても自らの情報をバラしてしまうだけなので、「V-Bucksを無料で入手」といったサイトを見かけてもアクセスしないように注意しよう。

 こうした詐欺サイトによる被害が蔓延する原因は幾つか考えられるが、中でも大きいのは「SNS上におけるリンク(URL)の拡散」だろう。これは詐欺行為に手を染めるアカウントが自ら行うほか、詐欺サイト側がユーザーに「SNSを介したリンク拡散」を強いるケースも含む。意図的にアクセスしなくても、親しい友達や知人、オンラインゲームのフレンドが共有したリンクから詐欺サイトへたどり着くケースも多い。また、Twitterのリツイート機能をはじめ、SNSの拡散力は凄まじく、誰かが投稿を拡散すれば瞬く間に広まっていく状況も考えられる。この場合、全てのリンクを削除するのは難しいので、怪しいリンクを見ても容易にアクセスしない自衛力がユーザー個々人に求められるだろう。

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