スーファミの隠れた名作がSwitchで復刻! 『ザ・ニンジャウォーリアーズ ワンスアゲイン』プレイレポート

『ザ・ニンジャウォーリアーズ ワンスアゲイン』プレイレポート

 1988年、タイトーよりアーケードゲームとして誕生した横スクロールアクションゲーム『ニンジャウォーリアーズ』。同社のシューティングゲーム『ダライアス』に次ぐ、三画面筐体ゲームの二作目となったこの作品は、忍者の姿をした殺人マシーンを操作し、独裁者の暗殺を目指すというダークなストーリーと衝撃的なエンディング、そして津軽三味線のサンプリングを用いたソロパートが異彩を放つ楽曲「DADDY MULK(ダディ マルク)」で当時のプレイヤー間で話題を呼んだ。アクションゲームとしても、迫りくる大量の敵兵をクナイと手裏剣で斬り倒し、前進していくシンプルながらも難易度の高い作りに四苦八苦したプレイヤーも少なくはないはずだ。

 アーケード版の後には、家庭用ゲーム機にもPCエンジン、メガCDへと移植。近年では、アーケード版を忠実に再現・移植した『アーケードアーカイブズ ニンジャウォーリアーズ』がPlayStation 4にて配信されている。

 そんな家庭用ゲーム機版の中で、一際ユニークな存在が1994年1月28日に発売されたスーパーファミコンの『ザ・ニンジャウォーリアーズアゲイン』である。この作品は『ニンジャウォーリアーズ』を家庭用ゲーム機向けに独自アレンジしたもの。ゲーム内容もカプコンの『ファイナルファイト』に象徴されるベルトスクロール型アクションになっており、ステージの一新、新たなキャラクターの追加など、ほとんど新作同然の作りとなっていた。オリジナルとは別物ながら、その完成度は非常に高く、昨今では稀少品化し、スーパーファミコンの隠れた名作とまで謳われているほどだ。

THE NINJA WARRIORS ONCE AGAIN Trailer Part 1

 そんな『ザ・ニンジャウォーリアーズ アゲイン』をNintendo Switch向けに復刻した『ザ・ニンジャウォーリアーズ ワンスアゲイン』が2018年9月20日から23日まで、千葉・幕張メッセで開催された『TOKYO GAME SHOW 2018』の「インディーズコーナー」にてプレイアブル出展された。

 開発はスーパーファミコン版に引き続き「ナツメアタリ(旧ナツメ)」。同社のベテランクリエイター三名で編成されたスペシャル開発チーム「TENGO PROJECT」が制作している。しかも、三名はスーパーファミコン版にも主要開発スタッフとして携わっている。いわばセルフリメイク作品なのである。

 ちなみにセルフリメイク作品としては、PlayStation 4、PC、Nintendo Switchで配信中の『ワイルドガンズ リローデッド』に次ぐ二作目となる。

見た目は一緒……と見せかけて、細かい部分がパワーアップ

 リメイクということで、基本の内容はスーパーファミコン版と変わらない。ベルトスクロール型のアクションゲームで、独裁者バングラーの暗殺を目指し、迫りくる敵を撃退しながらステージを攻略していく。

 スーパーファミコン版と共通の特徴として、他のベルトスクロール型アクションと異なるのが、ステージに「軸」の概念がない。シンプルに横方向しかない構造で、敵の攻撃への対処を直感で対応できる設計になっている。更に雑魚敵も最も弱いタイプなら、パンチ一発で倒せるなど、細かい部分がアーケード版『ニンジャウォーリアーズ』を踏襲している。

 選べるプレイヤーキャラクターは三体。万能タイプの「クノイチ」、重量&パワータイプの「ニンジャ」、そしてテクニカルタイプの「カマイタチ」いずれかを選び、ステージを攻略していく。

 スーパーファミコン版で選べたのはこの三体だけだったが、此度のリメイク版では新たに「ヤシャ」、「ライデン」の二体の新キャラクターが追加される。残念ながら、デモでは選択できなかったが(いずれのキャラクター共にスペースは確保されていたが、何の表示もなし)、いずれも独特な癖を持ったキャラクターになるようだ。

 また、グラフィックもスーパーファミコン版同様、ドット絵で描かれているが、最新のプレイ環境に合わせる形で高解像度化。16:9のワイド画面に対応している。デザイン、色数もスーパーファミコン版を踏襲しているが、背景の描き込みを強化。キャラクターもアニメーションパターンが追加され、キャラクター達がより生き生きと動くように。一部、デザインが改められたキャラクターもいて、特に遊べたステージ1のボスは原作とは見た目も含めて別物になっている。

試遊台には参考出展として、オリジナルのスーパーファミコン版も遊べたのだが(もちろん、スーパーファミコン実機で!)、そちらと比較しても分かり易いぐらいデザインが変わっていることが確認できた。

 他にもスーパーファミコン版には無かった要素として、二人同時プレイを追加。こちらもデモではプレイできなかったが、一人プレイとは異なる、暗殺マシーンコンビで迫りくる敵を無慈悲に成敗していく快感を堪能できる作りになっていることが予感された。

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