ベトナム戦争、火星探索、そしてゾンビ! 『ファークライ5』で遊べる、3つのスペシャルエピソード
2018年3月29日、ユービーアイソフトよりPlayStation 4、Xbox One、PC用ソフトとして発売されたファーストパーソンアドベンチャーゲーム『ファークライ5』。2016年に発売された『ファークライ プライマル』から数えると、シリーズ第6作目に当たる本作では、アメリカ・モンタナ州の架空の街「ホープ・カウンティ」を舞台に、終末思想を掲げるカルト集団「エデンズ・ゲート」の支配から街全体を解放するための戦いが描かれる。シリーズで初めてプレイヤー自身が主人公(保安官)として物語に参加する枠組み、3つに区分けされたエリアをどこからでも攻略できる自由度の高い構成、そして本編の「キャンペーン」を他のプレイヤーと力を合わせて攻略するオンライン協力マルチプレイの導入など、意欲的な要素を多く取り入れた内容で、発売前から話題を呼んだ。
そんな本作で話題を呼んだもう一つのトピックが、発売後の展開だ。有料ダウンロードコンテンツで、3つのスペシャルエピソードが順次配信されていくことが予告されていた。各エピソードは6月6日より配信が始まり、8月28日に最後となる3つ目のエピソードが配信。告知されていた3種全てが楽しめるようになった。いずれのエピソードも『ファークライ5』本編とは毛色の異なる作りを特色としている。全てが出揃った今、配信中の二つも含めたスペシャルエピソードの内容と魅力を紹介しよう。
第一弾:アワーズ・オブ・ダークネス
第一弾として配信されたのが『アワーズ・オブ・ダークネス』。ホープカウンティの住人で、ベトナム戦争帰還兵であるウェンデル・レドラー、通称「カウボーイ」となって、彼が体験したベトナム戦争時の脱出劇を追体験するというものだ。
このエピソードでは、目的地に設定された脱出ポイントに到達すればクリアとなる。しかし、その地までの道のりは長く、行く手には数多くの北ベトナム軍の兵士が立ちはだかるほか、捕虜の救出、味方の支援を邪魔する高射砲の破壊といったサイドクエストも用意されている。サイドクエストは全て無視しても問題ないが、クリアすれば戦いを支援してくれる味方を付けることができるほか、武器・弾薬の補充、空軍の爆撃支援範囲拡大と言った恩恵を得られる。
また、戦時中だけあって、兵士への直接戦闘は大量の援軍を呼び寄せる結果に繋がる。この事態を避けるためにも、本エピソードでは隠密(ステルス)行動が重視されるようになっている。
さらに隠密行動で敵を倒せば、「生存本能PEAK」なるスキルを獲得。索敵範囲拡大、ダメージ減少など、四段階の恩恵を得られる。しかし、敵に発見されれば、獲得したスキルは消失し、各種ボーナスも無くなってしまう。こういった要素の存在からも、本エピソードの隠密行動の重要性が察せるはずだ。
クリアを目指すだけなら3時間程度と短めだが、意外と広いマップ、豊富なサイドクエスト、そして隠密行動重視の難易度で楽しませてくれる。枯葉剤が充満したフィールドなど、ベトナム戦争を再現したロケーションもあり、戦場の生々しさを感じさせる。本編とは毛色の異なるステルスアクションを堪能したいのなら、プレイ必須とも言えるエピソードだ。竹筒片手にベトナムの地を駆け抜けよう。