本日『パックマン』生誕38周年! 誕生秘話からシリーズ展開まで、その歴史を振り返る

38周年で振り返る『パックマン』の歴史

 ナムコ(現バンダイナムコエンターテインメント)が生み出したゲームキャラクター『パックマン』が、生誕38周年を迎えた。これを記念して株式会社明治が5月22日より、公式サイト上で80年代アーケード風の『パックマン』が遊べる「明治プロビオヨーグルトPA-3」特別コラボキャンペーンを実施。またPlaiStation Storeでは5月23日まで、『パックマン』シリーズ作品がディスカウント価格で提供されている。

 誕生からそろそろ40年が経つが、日本生まれのこのキャラクターが、今もなお国境を越えて幅広いユーザーに愛されているのは嬉しい事実だ。そこで本記事では、国内外における『パックマン』人気の由来を踏まえながら、これまでの歩みやゲーム作品を振り返る。

1980年、パックマン誕生

 『パックマン』は業務用アーケード作品として1980年に誕生した。黄色くで口を大きく開けたシンプルかつインパクトの大きいデザインは、当時ナムコに在籍していた開発スタッフ=岩谷徹氏によるもの。1980年と言えば、『スペースインベーダー』(タイトー)に端を発する戦争系シューティング作品がアーケードゲーム界隈を席巻しており、主なユーザー層も男性が大きく占めていた。そこで岩谷氏は、女性ユーザー層を狙ったキャラクター及びゲーム作品を作ることを目標に設定。口を動かす際の「パクパク」という擬音から名前を決めて、昼食時に切り分けたピザを見て形状のヒントを得るなど、日常生活に転がるアイデアから『パックマン』を構想する。

 『パックマン』のゲームジャンルは“ドットイートアクション”と呼ばれるもの。迷路を模したステージ上に表示されるドットを全て食べるステージクリア型の作品で、プレイヤーに負担をかけないよう、ステージ間に休憩タイム(コーヒーブレイク)が挿入されるのもポイントだ。操作方法は4方向レバーによる移動のみでボタンを使わないのは、女性を含めた初心者ユーザーに配慮した仕様と見える。

 ステージ内は「アカベエ」「アオスケ」「ピンキー」「グズタ」というカラフルなお邪魔キャラクターが徘徊。それぞれプレイヤーに対し多様な行動を取るようプログラムされており、直接的なメッセージこそ発しないものの、キャラクターAIの元祖と呼ばれている。理不尽ではなく絶妙に手ごたえを感じさせる難易度、煩わしさを排除した操作性、そしてポップな色合いで目を引くグラフィックデザインによって、『パックマン』は国内を飛び出し大きくヒット。2005年になると、ギネス・ワールド・レコーズは『パックマン』を「最も成功した業務用ゲーム機」として認定した。

時代やハードを越えて発売されたパックマンシリーズ作品

 『パックマン』は業務用アーケード作品としてリリースしたが、その後はAtari 2600版を皮切りに、家庭用ゲーム機市場へ、アーケード移植作品を中心に進出する。日本では1984年に発売されたファミリーコンピューター版やゲームボーイ版が比較的有名で、1995年のPlayStation用ソフト『ナムコミュージアム Vol.1』にも収録。また誕生25周年を目前に控えた2004年には、『ファミコンミニ』シリーズとして初代版がゲームボーイアドバンス向けに発売されると、当時20代後半~40代前後のパックマン世代から注目を浴びた。

 上記は主にドットイート型のシリーズ作品であるが、他にもアクションを中心に派生作品が幾つか登場している。1984年の『パックランド』は純粋な横スクロールアクションで、1999年の『パックマンワールド 20thアニバーサリー』は3Dアクション。そして2014年の『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS/Wii U』では、プレイアブルキャラクターとして登場しマリオやリンク等の任天堂キャラクターと激しい格闘アクションを繰り広げることになった。

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