ドレスコーズ・志磨遼平が語る、ビートルズとポールの魅力「バンドを解散するところまで完コピしました」
ポール・マッカートニーが4月21日から28日に来日記念公演を行うことを記念し、ムック本『ぴあSpecial Issue ポール・…
ビートルズ———彼らの存在そのものが地球を丸ごと飲み込んだ巨大な現象だった。ジョン・レノン(g&vo)、ポール・マッカートニー(b&vo)、ジョージ・ハリスン(g&vo)、リンゴ・スター(dr&vo)というリヴァプール出身の4人組は、50年代R&Rを基調としたスタンダードで馴染み深いロックを展開し、空前絶後の大ヒットを飛ばし続けた。また、5枚目のアルバム『ラバー・ソウル』から、特に音楽的に革新性が際立つようになった。66年にリリースされた『リボルバー』で発芽したインド音楽への接近や逆回転テープ録音などの実験精神は、67年の『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』で一気に開花。コンセプチュアルな視点から、クラシック、インド音楽、前衛音楽などさまざまな要素を取り入れたサイケデリックな音世界を展開した。それでも、彼らの音楽に対する探究心は飽くことなく、68年の2枚組アルバム『ザ・ビートルズ』(俗に言うホワイト・アルバム)では、自らのルーツを再確認するかのようにブルースやフォークを、さらにはスカやハード・ロックにまで手を伸ばし、底なしの創作意欲を発揮した。
この頃になると、メンバーそれぞれの個人活動も増え、ジョンとポールの不仲などが取り沙汰されるようになり、69年に事実上のラスト・アルバム『アビイ・ロード』が発表された。およそ10年足らずの活動ではあったが、音楽界のみならず、あらゆる社会現象に大きな影響を与えた功績は、4人という希代の才能(そして、5人目のビートルズといわれたプロデューサーのジョージ・マーティン)が地球規模のスパンの中で偶然的に合致した奇跡の産物といえるものである。そして、彼らの「歴史」は、単なる歴史としてそこにとどまることなく、後生のあらゆるバンドやアーティストによって何度も書き換えられ、常に「現在」として生きつづけている。
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