『GTO』“綾乃”堀口真帆の抱える悩みの深層 98年版から変わらない鬼塚の本質

『GTO』綾乃の抱える悩みの深層

 9月14日に放送された『GTO』(カンテレ・フジテレビ系)第9話では、鬼塚(反町隆史)外しの首謀者が明らかになった。

 生徒たちの心をつかんだ鬼塚だったが、その直後、鬼塚の悪評が掲示板に書き込まれた。犯人は綾乃(堀口真帆)で、鬼塚の過去の所業を細かく調べて暴露した。学校宛に苦情の電話は鳴りやまず、鬼塚は謹慎を命じられてしまった。

 高校1年次は微妙な年齢で、クラスに1人だけ大人びた生徒がいると、それだけで目についてしまう。教室後方の席に座る綾乃が、どこか“お姉さん”っぽいオーラを漂わせていたのは理由があった。

 綾乃はこれまで鬼塚のハチャメチャなやり方やクラスメートの盛り上がりを冷静に眺めていて、そんな綾野が鬼塚外しの首謀者だったのはやや意外な感じがある。第9話で、彼女が置かれた状況や家庭環境を知った今では理解できる部分もある。ネットの誹謗中傷は、往々にして、私たちが普段接しているような普通の人がしていることが知られていて、綾乃もその1人と考えるとわかりやすい。

 結(稲垣来泉)たち鬼塚派の生徒も黙っておらず、綾乃に反発。クラスの対立はヒートアップし、あわや一触即発という状況になる。副担任の柏原(生見愛瑠)はクラスをまとめようとするが、空回りしている感は否めない。そんな中、当の本人である鬼塚は、どこ吹く風の雰囲気でギャップがおもしろい。

 綾乃の問題を「心の闇」という言葉で片付けるのは少し違う気がする。彼女と同じ立場に置かれたら、対処しきれずに、それぞれの問題として抱えてしまう人は多いと思うからだ。綾乃の場合、そのゆがみがネットの誹謗中傷として表出しただけで、矛先がたまたまそこにいた鬼塚に向いただけという見方もできる。

 そういう綾乃に対して、鬼塚はあくまで1人の教師と生徒として接しようとしている。志望校の制服を着て登校する奇行を事前に察知して、ギリギリのところで防いだのは、鬼塚なりのインテリジェンスが発揮されていたし、それをする突破力は98年版と同じと感じた。

 その上で、自分の出処進退を生徒にゆだねる姿勢はいさぎよい。生徒に信じてもらえなければやめると言い放ち、最終的に綾乃に自分が殴ったことにして辞めさせればいい、とまで言う。良い意味で保身と真逆で、そうなるのは生徒のことを大切に考えているからにほかならない。

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