『踊る大捜査線 N.E.W.』は“第1話のセルフリメイク”だった? 長年のファンにとっての成功点

映画『踊る大捜査線 N.E.W. メトロポリスを駆け抜けろ!』(以下、『踊るN.E.W.』)が9月18日に劇場公開された。
本作は、『踊る大捜査線』(以下、『踊る』)シリーズの最新作。
『踊る』シリーズは2012年の映画『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』(以下、『踊るFINAL』)で一度終了したが、2024年にスピンオフ映画『室井慎次 敗れざる者/生き続ける者』(以下、『室井慎次』)の2部作が公開され、その後を引き継ぐかたちで本編シリーズの映画『踊るM.E.W.』が公開された。物語も『室井慎次』を引き継いだものとなっており、主人公の青島俊作(織田裕二)の「老い」が描かれていた。

警視庁刑事部捜査第一課に所属する青島は、3Dプリンター拳銃による連続殺人事件の捜査をおこなうこととなる。
台東署と麻布中央署には合同捜査本部が設置され、青島の後輩の真下正義(ユースケ・サンタマリア)の息子で、ハーバード大学を飛び級で卒業した21歳の真下勇気(増田貴久)が管理官となる。
真下に頼まれた青島は、勇気のフォローをしながら、捜査会議で知り合った台東署の刑事・芝田ひばり(趣里)と麻布中央署の刑事・美浦秋(白洲迅)と共に事件の捜査に向かう。

『踊る』シリーズはメインエピソードを隠すように枝葉となる要素が膨大にある。
今回も殺人ウィルス騒動や偽者の青島の出現など、枝葉となるエピソードが膨大にあり、過去の『踊る』シリーズに登場したキャラクターが次々と登場する。
そのため全貌が見えにくいのだが、メインエピソードとなる3Dプリンター拳銃殺人事件を、青島がひばりと秋と共に追っていく姿を見ていると、今回はテレビドラマ版『踊る』第1話のセルフリメイクをやろうとしたのではないかと感じる。

58歳になった青島が、師匠的存在だった老刑事・和久平八郎(いかりや長介)と近い立場となり、昔の青島や恩田すみれ(深津絵里)と同じような若い刑事たちと一緒に捜査する中で、どのような形で現場に関わっていくべきか、という葛藤が劇中では描かれる。
青島の同期で現在は警視庁刑事部捜査第一課長の北丘雲斗(佐々木蔵之介)は、楽しそうに捜査をしている青島に、同期の仲間が現場を離れたり、辞めていく中で、「なぜ現場にこだわり刑事を続けているのだ?」と問いかけるのだが、おそらくこれは順番が逆で、同期の仲間がそれぞれの事情で現場から離れていったからこそ、せめて自分だけは最後まで現場に居続けたいという思いが青島にはあるのだろう。




















